原文入力:2010-02-21午後07:28:52(1496字)
パク・スンミン(日本,文芸春秋 ソウル特派員)
大統領と朴槿恵前代表間 論争
記事では‘朴槿恵ねらった’
2日後の社説では‘狙いはしなかった’
イ大統領の発言で行ったり来たり
李明博大統領が9日忠清北道業務報告の席で「きちんとした家は強盗がくれば喧嘩をやめて強盗をはね除けてから又戦う。強盗がきたのに‘お前が死ねば私も死のう’と言っていれば両方とも被害をこうむるほかはない」と話した。これに朴槿恵前ハンナラ党代表が10日、「家の中のひとりが強盗に急変すればどうするか」と対応した。この発言に対し大統領府側で‘礼儀もないのか’として説明を要求し、パク前代表は 「問題があるならばあるなりに処理すれば良いことではないか」として正面から受け論争に飛び火した。世宗市問題を巡り李明博大統領(大統領府)側と朴槿恵前ハンナラ党代表側の‘強盗論’等に対する今回の論争の責任に<朝鮮日報>も自由にはなれないと考える。
朝鮮はイ大統領の発言を10日付新聞で1面トップ記事に載せ、題名を‘イ大統領 指導者論 言及…朴槿恵前代表 狙ったか’とした。副題では‘仕事ができる人 押したい…政治的計算だけしていれば発展はない’というイ大統領の発言をそのまま載せた。パク前代表側から見れば当然だが、客観的に見ても相当に刺激的な記事の題名だ。記事本文にはイ大統領の発言に対し 「実名を取り上げ論じてはいないが世宗市原案固守を主張し政府案に反対している朴槿恵前ハンナラ党代表の次期指導者としての問題点を指摘したという解釈が出てきた」として推測性解説を付け加えた。
また5面に関連記事で‘MB,パクに期待→物足りなさ→失望へ’,‘指導者資質言及波紋’という記事の題名で 「中央でも地方でも指導者が柔軟な思考と未来指向的思考を持ってこそ国家と地域が発展しうる」というイ大統領の発言を引用し、「イ大統領のこの日も発言は世宗市原案固守立場の朴槿恵前ハンナラ党代表側には意味深長に聞こえうる」と書き、発言の意味を付与した。
問題は社説だ。このように論争を広めた朝鮮が、社説を通じて矛盾した態度を示した。"‘強盗 論難’がこの辺でたたむのが良い" という題名の12日付社説で、イ大統領の発言がなぜ論争につながったのかに対する両者の攻防など状況説明に続き、その場に一緒にいた親パク核心重鎮のソン・グァンホ議員の話を引用し「大統領がパク前代表を指し示したのではなく、一部地方自治団体長がとても政治的に出ているということを警告するということだった」としたと書いている。続いて「両者は論議をかもした発言が‘特定人を狙ったものではない’と解明した。それでもこういう誤解をして静かに解決できないならば、国民としてはちょっとやそっとのハラハラではない」と書いた。
論調の矛盾はここにある。12日付社説は、2日前の10日付1面と5面で書いたイ大統領の発言がパク前代表を指し示しているように主張した記事とは完全相反するように、親パク重鎮ソン・グァンホ議員の言葉を借り「イ大統領がパク前代表を指し示したのではない」と言ったとして、論争を止めろということだ。苦しいことこの上ない。10日の記事は両者間の戦いに火をつけたも同然だったが、今度は他人の話(親パク議員の話)を借りて論争を止める局面とか、説得力が全くない。
原文: 訳J.S