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[社説]本格的な低成長時代に入った韓国経済

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/552107.html原文入力:2012/09/17 19:14(1494字)
  昨日、韓国開発研究院(KDI)が今年の我が国の経済成長率の予想を2.5%に下げた。国策研究機関であるKDIの予想は政府の期待が反映されたものと見なされる。したがって政府も近い将来、今年の成長率の予想を2%台に下方調整するものと見られる。わが国の経済は今や2%台の低成長時代に入ったわけだ。成長率がこのように下落する時は、従来以上に効率的で適切なタイミングの財政・通貨政策が求められる。また長期的に成長の潜在力を育てられる未来指向的な投資が必要だ。  経済成長率がこのように急落したことは良く知られているようにヨーロッパの財政危機余波による国際的な景気縮小のためだ。ヨーロッパの財政危機の打開が依然として不透明な状況であることを考がえれば、我々の経済の低成長傾向は当分続くだろう。輸出依存度が高いわが国の経済はこのような国際的な景気変動にとりわけ弱い。何度も指摘されているが外部の景気変動による衝撃を弱めようとするなら内需の割合を高めるなど経済構造を根本的に変えなければならない。今のように輸出に縛られている限り我々の経済は外部衝撃に振り回されるほかはない。
 さしあたっては財政・通貨政策をどのように運用すべきかがカギだ。景気が縮小する時は、財政・通貨政策を柔軟に運用するのが定石だ。成長の勢いが急激に萎縮することを防ぎながら経済が自活力を回復するまで持ちこたえるためだ。だが、その程度や規模をどのようにするかは、非常に慎重に緻密にしなければならない。性急に財政を一度に投じると特に効果も見られないまま、ややもすると財政の健全性だけ悪化する結果をうむことになる。現在の景気下落傾向が短期間に終わらないと展望されるだけに財政投入には慎重でなければならない。
 通貨政策は多少柔軟にする必要がある。現在の韓国銀行基準金利は年3.0%で金利をもっと下げる余地はある。金利を引き下げる場合、物価に負担になる恐れはあるが、現在の消費が大きく萎縮しており、まだインフレが心配される状況ではない。韓国銀行はこれまでの市場の予想と外れる金利政策を繰り広げて、市場の信頼を失った。韓国銀行の最も重要な目標が物価安定ではあるが、低成長低物価で停滞するなかで物価安定にだけ固執しているのも問題だ。
 こうした時であるほど実体経済を生かすことができる成長の原動力を見い出す努力を怠ってはいけない。景気が悪いと緊縮ばかりしていては希望はない。政府や企業の皆が未来の成長の原動力になる新しい成長産業を見出すことに力を合わせなければならない。世界3大信用評価社が我が国の国家信用等級をいっせいに引き上げたが実体経済が裏打ちされなければ砂上の楼閣にすぎない。
原文: 訳T.W