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[社説]政府は北の水害支援の条件にこだわるな

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/551208.html原文入力:2012/09/11 19:26(1247字)
 せっかく南北関係と関連した朗報が飛び込んだ。わが政府が水害支援の意思を3日に明らかにしたことに対して北朝鮮が一週間ぶりに条件付きで受け入れの意向を明らかにしてきた。南北の間の深刻な政治的対立の中でも、南側が人道的な問題で手を差し出して北側が拒まない態度を示したのは洪水被害者に対する実質的な援助だけでなく、融和的な雰囲気作りのためにも望ましいことだ。  北側は一昨日、南側の水害支援の提案を受け入れるとして支援品目と数量を教えてほしいと求めてきたという。秋夕(チュソク、訳注・秋の大型連休)を間近かに控えて離散家族対面のための実務協議をしようという南側の提案を、5・24措置(訳注・北に対する制裁)の撤回と金剛山(クムガンサン)観光再開を求めて事実上拒否したこととは全く違った態度だ。
 北側が離散家族対面より水害支援にさらに積極的な反応を見せたことは人が大勢行き来する人的交流より、物資だけ受ける水害支援が政治的な負担が小さいという点を考慮したのだろう。もちろん7,8月に連続した豪雨と台風で大勢の人命および財産の被害にあって、外部の支援がたいへん切迫した状況でもある。北は8,9日に中国の北京で開かれた国際赤十字会議でも洪水被害を集中的に説明して支援を要請したという。
 北が他人の提案を基本的に受け入れて支援品目と数量を知らせてほしいと注文をつけたことは意味深長だ。 一部では南側が提示する品目と数量を見て判断するという‘傲慢な態度’と非難するが、昨年のことを考えればそのようにばかりには思えない。昨年の夏に北に水害が起きた時もやはりわが政府は50億ウォン相当の物品を支援すると提案し、北は食糧とセメントなどを支援してほしいと要請した。しかしわが政府はそのような品目は軍用に転用される恐れがあるとしてチョコパイや幼児用の菓子を送ると固執して北がこれを拒否したことがある。あたかも水が必要だという人にコーヒーをあげるとごり押しした形だ。
 政府は今度は昨年のチョコパイ騒ぎを教訓にして北側が必要とする物品を大胆に支援することを望む。他の国にも‘片手ではなく、両手でする’援助をしてくださいと言いながら、同胞に対する人道支援をケチる理由はないはずだ。
原文: 訳T.W