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[社説]韓-日情報協定で朴槿恵氏はどう出るのか

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/540603.html原文入力:2012/07/02 19:06(1389字)
 李明博大統領が昨日、大統領府首席秘書官会議で韓-日軍事情報保護協定処理と関連して "十分な世論収斂なしで処理すべきことではなかった" として "国会と国民に協定内容を詳細に説明して誤解が無いようにしなさい" と話した。これまでの手続きは誤ったが必要な協定であるだけに再推進しろとの意味に読み取れる。  大統領府が今になって韓-日情報協定を再推進するというのは、いわば覆水を盆に返そうとするのと変わらない。韓-日情報協定は推進手続きと内容はすべて、国民から落第点をくらった‘覆水’だ。 国家間の協定をこっそり閣僚会議で議決して直ちに締結しようとしたが、国民的な取りやめにあった状況で、再推進を云々するのは国民を無視する厚顔な行為だ。大統領府の高官が "国会で説明した後、署名を推進するのが政府方針" と話したというのは、傲慢この上ない。大統領府は協定再推進を云々する前に、外交安保ラインの引責問題からはっきりさせるのが順序だ。
 李大統領は情報協定はロシアと締結し、さらに中国とも締結する必要があるとも話したというか、典型的な彼なりの言いつくろいだ。中国とも締結する必要性がある条約を何のために密室処理して、風波を立てたのか。日本との協定という敏感な問題であることを本当に気付かなかったというのか、状況を糊塗しようとする巧妙な発言としてしか聞こえない。李大統領はちまちました言い訳で言いつくろうとせず、謝るべきことがあるなら謝り、問責すべきことは問責しなければならないはずだ。
 もうボールが国会に返された以上、セヌリ党の有力な大統領選予想候補である朴槿恵議員の態度が注目される。今回のことをどのように処理するかは彼女の外交安保観、対日本外交路線を占う尺度になりえる。朴議員は昨日、 "手続きと過程が正しくなされないのは非常に遺憾" として "国会が開会したので常任委で十分に議論しなければならない" と話した。彼女は協定推進を憂慮したかという記者の質問に "心配した" と答え、 "国民の共感が必要で、公開しなければならない" と強調した。原則論的な話だが、手続きの透明性に留意したものとして理解できる。
 朴槿恵議員は今の韓-日関係をねじれさせた張本人である朴正熙前大統領の娘だ。関東軍の将校出身の朴元大統領は韓-日関係の"正常化"を急ぎ、われわれの現代史に多くの問題を残した。朴議員が父親の轍を再び踏むのか、でなければお父さんの負の遺産を乗り越えて新しい韓-日関係の再確立に乗り出すかは、彼女の大統領選の道に大きな影響を与えるはずだ。朴議員の判断に注目する理由だ。
原文: 訳T.W