原文入力:2012/04/27 21:53(2938字)
米国の狂牛病による騒動を通じて李明博政権の無責任、嘘、詭弁、言い逃れなどあらゆる醜い姿がいっせいに現れている。政府は米国で狂牛病が発生しても即刻輸入中断の措置を取れないということを知りながらも2008年当時のハン・スンス総理の談話や新聞広告を通して大掛かりな国民詐欺を行った。国民に百回謝っても足りないほどだ。ところが逆に国民をとがめてやり込め、居直る態度を見せているのには、あきれてしまう。
大統領府のパク・ジョンハ・スポークスマンは‘米国狂牛病発生時の輸入中断の約束違反’の問題に対して "総理談話をきちんと読んでみろ"と、むしろ声を高めた。 "米国で狂牛病が発生して国民の健康が危険に直面すると判断されれば輸入中断の措置を取るといったので、直ちに輸入中断をするといつ言ったか" ということだ。パク・スポークスマンのこのような態度は巧妙な約款で消費者をだます‘悪徳企業’をそのまま真似ている。 消費者に不利な内容をこっそりと約款に記しておいて後で問題になれば "あの時よく読んでいたらよかったのに" ととぼけるへたな手口を政府が自らしているのだ。
パク スポークスマンはさらに政府のウソ広告について "広告の文章は短く略するものだ" ということを顔色一つ変えずに言い切った。‘虚偽誇大広告’であることが分からない国民がなげかわしいだけで、広告に何か問題があるかという、ずうずうしい態度だ。彼はさらに "インターネット怪談" などの話を持ち出して、 "事実関係を糊塗するな" と恫喝することさえした。もはや国民が政府の新聞広告の問題をへたに取り上げたら‘デマ流しの罪’で捕まえられかねない状況になってしまった。
ソ・キュヨン農林水産食品部長官ら政府閣僚の態度を見れば彼らが韓国の公務員なのか米国の公務員なのか分からなくなるほどだ。ソ長官は一昨日 "米国から送ってきた答弁書を検討した結果、検疫中断の措置をとる理由がないと結論を出した" と明らかにした。国民の健康を最優先にして全てのことを疑って調べるよりは、‘米国が言ったのですべてOK’という態度だ。 当時通商交渉本部長だったキム・ジョンフン国会議員当選者(セヌリ党)もやはり "乳牛一匹から狂牛病が見つかったというが、その程度で国民の健康権が侵害されたと見るのは無理"として国民の大げささをなじった。このような無責任な人物に国の重大な外交と国民の健康を任せてきたのが李明博政府で、セヌリ党政権だ。
今回の事態の頂点には李明博大統領がいる。李大統領自身が2008年5月13日の閣僚会議で "米国政府が総理談話の内容を積極的に受け入れた" と自画自賛した。李大統領本人が自覚しながら嘘をついたとすれば‘嘘つき大統領’だし、部下から間違った報告を受けたとすれば‘無能大統領’というわけだ。李大統領はだんまり戦術で逃れようとせずに、今回の事態に対して明確な立場を明らかにすることを望む。政府の国民への詐欺に対する実のこもった謝罪と米国産牛肉の輸入中断措置なしで玉虫色で過ぎて行くことができると考えれば誤算だ。