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最大野党のイ候補、防弾チョッキ・狙撃妨害の風船…テロの脅迫に総力で対応

登録:2025-05-14 06:33 修正:2025-05-14 07:46
共に民主党のイ・ジェミョン大統領選候補が6月3日に行われる大統領選挙公式選挙運動初日の12日、ソウル光化門の清渓広場で開かれた中央選挙対策委員会の出征式および初遊説で、防弾チョッキの上に選挙対策委員会のジャンパーを着ている=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン大統領選候補に対するテロの脅迫が相次いでいることを受け、民主党は候補の安全を守るため総力を挙げて対応に乗り出した。イ候補に3キロの防弾チョッキを着せ、狙撃手の視野を妨害するための大型風船と遊説の壇上を防御する防弾ガラスの導入まで検討されている。

 民主党中央選挙対策委員会のユン・ホジュン総括選対本部長は13日午前に開かれた総括本部長会議で、「銃器テロをはじめ、候補の安全を脅かすようなぞっとする情報が相次いでいる」とし、「オン・オフラインのハイブリッド遊説をはじめ、現場で傾聴と安全を同時に実現する様々な遊説方式を考える」と述べた。

 警察庁国家捜査本部によると、前日までにイ候補を狙った暗殺・テロの通報が計7件入ったという。これとは別に、民主党の選対委には最近まで、イ候補の殺害を予告するオンラインの書き込み240件とロシア製銃器類が国内に搬入されたという情報が入ったという。

 選対委はイ候補に対するテロの脅迫に備え、今月10日からテロ対応タスクフォース(TF)とテロ情報提供センターを稼動している。また、候補室の傘下に「候補安全室」をさらに設け、警察庁次長出身のイム・ホソン議員が安全室長として候補周辺の状況点検を担当している。

共に民主党のイ・ジェミョン大統領候補が13日、大邱東城路の通りに到着し、市民に挨拶している=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 候補の動線は絶えず修正され、最後まで徹底した保安事項として扱われる。選対委関係者は「すべての日程に突発的な状況に備えたB案を用意し、遊説場所の付近の救急室の現況まで把握している」と話した。特に「選対委の先行チームがあらかじめ地域に到着して下調べし、一定の安全な距離が確保されない場合や、少しでも危険要素が発見された場所は全て避けている」と語った。実際に選対委側では公式選挙運動初日の前日、京畿道城南市板橋(ソンナムシ・パンギョ)で大衆演説をする案を考えたが、安全な場所を確保することが難しいという判断のもと、急きょ室内での懇談会に日程を変更したという。

 選対委では、万が一のスナイパー(狙撃手)の登場に備え、スナイパーの視野を妨害するために遊説現場に大型風船を配置したり、遊説の壇上に防弾ガラスを設置したりする案も検討している。

 イ候補は遊説現場に出るたびに、服の下に3キロほどの防弾服を身に着けている。警察の警護とは別に、キム・ヨンマン議員が随行第2室長を務め、他の随行チーム員らとともに、近距離で候補を密着警護する。警護問題が浮き彫りになって以来、イ候補は車から降りたらすぐに壇上に上がって演説を行い、演説が終わると直ちに警護団の保護を受けながら車に戻る動線を繰り返している。選対委関係者は「(安全のために)地域議員たちと握手して挨拶を交わすなどの少しの隙も与えていない」と説明した。

コ・ギョンジュ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/election/1197263.html韓国語原文入力:2025-05-13 21:13
訳H.J

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