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サムスン電子、2億画素のイメージセンサーでソニーを追撃

登録:2023-01-18 08:09 修正:2023-01-18 08:35
2億画素が搭載されたサムスン電子のイメージセンサー「ISOCELL HP2」=サムスン電子提供//ハンギョレ新聞社

 サムスン電子は0.6マイクロメーター(100万分の1メートル)大きさの画素(ピクセル)2億個を搭載したイメージセンサー「ISOCELL HP2」を発売したと17日に発表した。イメージセンサーは画素が多いほど画質が優れている。サムスン電子はISOCELL HP2を来月公開する「ギャラクシーS23」に採用したという。直前の製品であるギャラクシーS22には約1億画素のイメージセンサーを使ったが、後続モデルには2倍多い画素を採用し、より鮮明なイメージ再現が可能になった。

 サムスン電子によると、ISOCELL HP2には2億画素と共に業界初の「デュアル・バーティカル・トランスファー・ゲート(Dual Vertical Transfer Gate:D-VTG)」など最新センサー技術も適用された。イメージセンサーはカメラを通じて入ってきた光をデジタル信号に変える非メモリー半導体。D-VTGはデジタル信号をより速く伝達する技術で、電荷(物体が帯びている電気の量)の保存容量を既存の2億画素製品より最大33%まで高める。電荷貯蔵容量が高いほど、各画素がより多くの光を活用することができ、色の表現がより豊かになる。

 ここに照度(単位面積当たり光の量)によって4つか16つの隣接画素を一つにまとめて撮影する「テトラ・スクエアード・ピクセル(Tetra2pixe))」技術も適用された。センサーが表現できる色の範囲を広げる「デュアル・スロープ・ゲイン(Dual Slope Gain)」技術と、暗い空間でも素早く正確に焦点を合わせてくれる「スーパーQPD(Quad Phase Detection)」機能も搭載された。撮影速度も以前の製品より2倍ほど速くなり、1秒当たり30フレームで8Kの解像度、120フレームで4Kの解像度の映像を撮影できる。

 サムスン電子は今回の製品の発売でイメージセンサー市場シェアを高められると期待している。市場調査機関のオムディアによると、イメージセンサー市場(2021年売上基準)はサムスン電子が18.5%、ソニーが44.0%のシェアを占めている。しかし、市場が大きくなっている超高画素イメージセンサー市場では、サムスン電子が2021年に業界で初めて2億画素イメージセンサー開発に成功するなど、リードしている。

 個人でユーチューブチャンネルを運営する人などの増加で、一般人の高品質映像の需要も高まっている。市場調査機関のTSRによると、1億画素以上のイメージセンサーのカメラ搭載量は、今年の7200万個から2026年には1億3200万個に増える見通しだ。サムスン電子は1億800万画素のHM3と2億画素のHP1・2・3など、超高画素製品のラインナップを揃えている。

 サムスン電子システムLSI事業部のイム・ジュンソ・センサー事業チーム長(副社長)は「新製品にはサムスン電子の差別化された超高画素センサー技術とノウハウが集約されている」とし、「成長し続けている超高画素イメージセンサー市場で、リーダーシップを強化していきたい」と述べた。

イ・ジョンフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/1076066.html韓国語原文入力:2023-01-18 02:16
訳H.J

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