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韓国と台湾、米中貿易対立後に米国で半導体競争が激化

登録:2022-10-11 19:42 修正:2022-10-12 08:21
米テキサス州オースティンにあるサムスン電子の半導体ファウンドリ工場の全景=サムスン電子提供//ハンギョレ新聞社

 米国と中国の貿易戦争後、米国の輸入市場で韓国と台湾の格差が縮まり、輸出類似性指数が高まったことが分かった。半導体領域で韓国と台湾の間の競争が激しくなったことによる結果だ。自動車分野を中心に韓国と日本の格差も縮小している。

 韓国貿易協会が11日に発行した報告書「米国の輸入市場における主要国輸出競争関係分析」によると、2017~2021年の米国の輸入市場で韓国・ベトナム・台湾のシェアが共に上昇する流れの中で、韓国(3.05%→3.35%)と台湾(1.81%→2.72%)の差は1.24ポイントから0.63ポイントに縮小した。

 韓国と台湾の輸出類似性指数は、2017年の0.351から2021年には0.373に高まり、競合が激しくなったと分析された。輸出類似性指数(ESI)は、輸出商品構造の類似性を数値化し特定市場での両国間の競争程度を指数化したもので、1に近いほど競争が激しいという意味だ。

 同じ期間に中国(21.59%→17.84%)、日本(5.83%→4.76%)のシェアはそれぞれ3.76ポイント、1.07ポイント下がり、韓国と比べた輸出類似性指数も下がったことが分かった。

 同じ期間にベトナムのシェアは1.99%から3.60%へと1.61ポイント上がり、アジア主要5カ国の中で最も大幅な増加傾向を記録した。ベトナムは米国輸入市場シェアで2020年(3.41%)を基点に韓国(3.26%)を追い越した。ただし、主力輸出品目の構造が異なり、韓国と比べた輸出類似性指数(0.189)は低いと評価された。

 韓国と台湾の競争激化は主に半導体分野で始まっている。昨年までの5年間、米国の中国産半導体輸入が急減する間に、半導体部門で韓国と台湾のシェアはそれぞれ5.34ポイント、3.82ポイント増加し、両国間の輸出類似性指数は0.480から0.575に高まった。韓国貿易協会は「2018年に米国が中国に対し追加で関税を賦課した影響で、メモリーモジュールの輸入先が中国製から韓国製・台湾製に転換されたことに伴うもの」と述べた。米国の対中国半導体輸入額は、2017年の120億5千万ドルから2021年には35億9千万ドルに急減した。

 韓国と日本の間の米国輸入市場シェアの差も縮まったが、これは主に自動車領域で競争が繰り広げられているためだ。米国の自動車輸入市場における日本のシェアは2.23ポイント下がったのに対し、韓国のシェアは1.47ポイント上昇した。これにより、両国のシェアの差は2017年の10.54ポイントから2021年には6.84ポイントに縮んだ。2021年基準のシェアは、日本が15.25%、韓国が8.41%だ。今年に入ってもこの流れは続き、上半期基準では日本13.6%、韓国8.57%でシェアの差が5.03ポイントに縮まった。貿易協会は「高付加価値車種のSUVを中心に車種が多様化し、プレミアムブランドの販売が好調を示した」ことを背景に挙げた。

 貿易協会のチョ・サンヒョン国際貿易通商研究院長は「台湾に対して競争優位を占めるための先端技術力確保、品目多角化の努力が切実になった」として「米国の中国排除の動きと韓国のシェア拡大にともなう否定的影響が最小化されるよう、緊密な通商協力体系を構築しなければならない」と話した。

キム・ヨンベ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/global/1062122.html韓国語原文入力:2022-10-11 11:09
訳J.S

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