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ロシア国防省、ウクライナ東南部での「敗北」認める…20~30キロずつ後退

登録:2022-10-07 10:23 修正:2022-10-07 11:23
地上戦の戦闘で押されているロシア軍が空襲を強化する中、4日(現地時間)、ウクライナ北東部ハルキウで消防士たちが爆撃された工場で消火作業にあたっている=ハルキウ/EPA・聯合ニュース

 ウクライナ軍が東部ドンバスと南部ヘルソンで相次いでロシア軍を撃退したと発表した中、ロシア国防省もこれを認める戦況地図を公開した。4日(現地時間)、ロイター通信が報じた。

 ロシア国防部は同日、戦争状況を説明する動画ブリーフィングで、自国軍の後退については言及しなかったが、同時に公開した戦況地図にはロシア軍がかなりの地域を失い後退したことがそのまま示されていた。ロイターによると、東部地域の場合、戦線はハルキウ州クピャンスクから南に70キロメートルほど離れた地点で形成されたものと地図に表示されていた。これはロシア軍がルハンスク州の方に20キロメートルほど後退し、ハルキウ州で完全に根拠地を失ったことを意味すると同通信は指摘した。

 ロシアと領土併合を宣言した分離主義勢力である「ドネツク人民共和国」のデニス・プシリン代表は同日、ロシア軍がドネツク州リマンから後退した後、ルハンスク州クレミンナ周辺で強力な防衛陣地を構築していると述べた。クレミンナはリマンから東に30キロほど離れた所だ。

 南部ヘルソン州でも、ロシア軍の駐留地域が25キロメートルほど後退し、ドニプロ川沿いの村であるドゥドチャニ西側で戦線が形成されたと同通信は伝えた。これに先立ち、ヘルソン州現地のロシア側行政部長ウラジーミル・サルド氏は3日、ドゥドチャニがウクライナ軍に占領されたと認めている。

 ロシア国防省が敗北を確実に認めるケースは多くないが、同通信によると、先月11日にもハルキウ州の大部分の地域から撤収した状況を示した戦況地図を公開したことがある。

 AP通信は、ロシア軍が東部地域の重要な橋頭堡であるリマンから急いで撤収し、自国軍の戦死者の遺体も収拾できなかったことが確認されたと報道した。同通信は、ロシア軍が先週末リマンから後退し、2日後に現地を視察した結果、少なくとも18体のロシア兵士の遺体が路上に放置されていたと報じた。ウクライナ軍は戦闘後、自国軍の戦死者の遺体は収拾したが、敵軍の戦死者の遺体までは収拾しなかったものとみられると同通信は指摘した。

 ロシア軍は地上戦でウクライナ軍に押され、ミサイルなどを利用した空襲を再び強化している。ロシア軍は同日、北東部によりハルキウ市で1人が死亡したと明らかにした。

 一方、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防長官は、30万人の予備軍徴集対象者のうち20万人の召集を完了したと発表したと「RIAノーボスチ」通信が報じた。

シン・ギソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1061403.html韓国語原文入力:2022-10-06 11:50
訳C.M

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