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韓国、4月のコロナ死亡者6千人以上…「ワクチン追加接種と治療薬の早期投与を」

登録:2022-05-02 06:36 修正:2022-05-05 14:54
先月28日午前、ソウル駅広場の新型コロナ臨時選別検査所の様子/聯合ニュース

 韓国で新型コロナウイルス感染症による死亡者が3月の約8100人に続き、4月にも6500人以上発生するなど、流行の勢いが衰えたにもかかわらず、大規模な人命被害が続いている。社会全般的な防疫指針は緩和されているが、高齢層には予防接種やマスク着用のような「自己防衛」が依然として重要だ。

 中央防疫対策本部(防対本)は1日午前0時現在、一日の死亡者が81人発生したと発表した。週間死亡者数は3月第4週(3月20日~26日)が2516人で、最も多く発生した。1週間の一日平均新規感染者数が40万人を超えピークに達した3月第3週(3月13日~19日)の1週間後のことだ。その後、2312人→2163人→1797人→1135人に続き、先週は770人まで減少したが、依然として一日110人ほどが新型コロナによって命を落としている。

 4月の死亡者数は、防対本の発表日基準で6564人。初めて1000人以上の死亡者が発生した昨年12月の1939人、今年1月の1192人、2月の1303人を経て、3月には8172人に増加した数よりは減った。しかし、累積死亡者(2万2875人)の3分の2近くが、この2カ月間で集中的に発生している。韓国は新型コロナの発生初期、迅速な検査や追跡、治療(3T)システムで世界で模範国に挙げられるほど低い致命率を維持(累積致命率0.13%)しているが、オミクロン株の流行後は死亡者数が急増している。世界保健機関(WHO)が集計した資料によると、先月18~24日、韓国は米国とロシアに次いで3番目に多くコロナによる死亡者が出た国だった。

 被害は高齢層、その中でもワクチン未接種者に集中している。先週の死亡者のうち94%(725人)が60歳以上だった。疾病管理庁の先月26日の分析によると、60歳以上の人のうち未接種者や1回のみ接種した人の割合は4%前後だったのに対し、60歳以上の死亡者の中では44.4%で、致命率が高い状況だった。全体の流行規模は減少しているが、ワクチン接種以降時間が経つにつれ感染予防効果も低下しており、最近も全感染者の20~25%は60歳以上の高齢層で発生している。

 順天郷大学のキム・タク教授(感染内科)は、「全体感染者数が多ければ、(致命率が低くなっても)死亡者の割合が低くなるだけで、死亡者数そのものが増えるのは避けられない問題だ」とし、「新型コロナにかかっていない高齢層なら、防疫当局が勧告する4回目の予防接種が最優先であり、政策的には治療薬を早く投与できる案を考えなければならない」と話した。

イム・ジェヒ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1041105.html韓国語原文入力:2022-05-0202:45
訳H.J

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