本文に移動

コロナ自宅療養の時代…「一人暮らしはどうしたらいいでしょうか」=韓国

登録:2022-02-24 05:42 修正:2022-02-24 07:33
今月10日から新たな自宅療養体制に突入した中、17日、ソウル中区のある病院で、感染者に電話をかけ非対面診療を行っている=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 「誰も助けてくれない状況で、寝ているうちに、急に具合が悪くなったらどうしようと心配になり、なかなか眠れませんでした」

 ソウル西大門区(ソデムング)で一人暮らしをする会社員Lさん(27)は、今月16日に新型コロナウイルス感染症の検査で陽性判定を受けた。状態が急激に悪化するかも知れないという不安から、自宅療養の1週間、携帯電話が手放せなかったという。23日午前0時現在、自宅療養者が52万1294人に達する中、Aさんのような一人暮らしの一般管理群の自宅療養者の不安が高まっている。体調が悪化しても、すぐ助けを求める人がそばにいないからだ。

 現在、60歳以上や基礎疾患を有する者などの集中管理群は、自宅療養中に1日2回、医療機関のモニタリングを受けているが、一般管理群は自ら自分の状態を診断し、報告しなければならない。11日に要請判定を受け、1週間にわたりソウル冠岳区(クァナック)の一人暮らしの部屋で自宅療養に入った大学生ソ・イェヒさん(22)は、「陽性判定を受ける前の2日間、かなり具合が悪く、死ぬかもしれないと不安に駆られたため、自宅療養期間中に前日より倦怠感が増したり、咳が出ると、急に病状が悪化するかもしれないという不安で怖かった」と語った。Aさんは「保健所では症状が悪化すれば、近所の病院に電話をするように言われたが、どこがどの程度悪ければ診療を受けられるのか、判断するのが難しかった」と話した。

 知人や家族に自分の状態を持続的に「報告」するのが、彼らにとっては不安を和らげる最善策だったという。今月10日から冠岳区の一人暮らしの部屋で自宅療養をしていたLさん(24)は「急に症状が悪化し、自ら対処が困難な場合に備え、ボーイフレンドや両親と定期的に連絡を取った」とし、「もし私からの連絡が途絶えれば、彼らがすぐに駆け付けてくれると思うと、少し安心できた」と語った。ソさんも「一緒に感染が確認された知人とリアルタイムで連絡を取り合い、不安に耐えていた」と話した。

 自宅療養者や自宅隔離者の急増に伴い、地方自治体の生活必需品支援が途絶えた所もあり、単身世帯は食事と生活必需品を用意するため、宅配便に依存している。ソウル市は17日から10万ウォン(約9700円)相当の生活必需品支援を中止した。ソウル市の関係者は「自宅隔離者が急増し、予算や人手不足などの問題で、中央防疫対策本部が物品支援事業を自治体別に判断するよう指針を下した」と伝えた。ソウル市は自宅療養者からの申請があった場合、ケアSOSセンターと連携して食事を配達することに支援方式を変えることにした。

 感染者の急増で、単身世帯の自宅療養者への追加支援が現実的に難しくなったため、防疫当局や地方自治体が単身世帯の感染者に対処のガイドラインを詳しく案内する活動が必要だという声もあがっている。嘉泉大医学部のチョン・ジェフン教授(予防医学科)は「行政の管理能力が限界を迎えている状況で、単身世帯に対する追加的な政策的支援は容易ではない。単身世帯に感染確認後、速やかにガイドラインを伝え、自宅療養に備えられるよう案内することが重要だ」と指摘した。

コ・ビョンチャン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1032299.html韓国語原文入力:2022-02-23 17:51
訳H.J

関連記事