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韓国、来月にはオミクロンが90%の優勢種に…感染者2万~3万人台を予想

登録:2022-01-26 09:17 修正:2022-01-26 12:10
今月25日午後、光州市の北区保健所の選別診療所で、新型コロナの検査を受ける市民が並んで待機している/聯合ニュース

 韓国でオミクロン変異株の拡散とともに一日の新型コロナ感染者数が初めて9000人を超え(25日午後9時現在)た中、専門家の間では3月には最大20万人台の感染者が出るとの懸念も出ている。防疫当局は旧正月の連休明けにオミクロン対応体制に全面転換する計画だが、感染者の急増に備え、診断検査・在宅治療システムを整え、できるだけ早くオミクロン対応体制に切り替えるべきだとの声が高まっている。

 これに先立ち、疾病管理庁と韓国科学技術研究院(KIST)は14日、私的な集まりの人数制限を4人以下から8人以下に緩和し、大衆利用施設の営業終了時間を午後9時から午後10時までに延長すると仮定した場合、3月末には新規感染者が3万人まで増加すると分析している。防疫当局も、来月にはオミクロンの占有率が90%を超え、1日に2万~3万人台の感染者が出ると25日に予想を出した。

 しかし、専門家らはこれよりさらに悲観的な見通しを示している。嘉泉大学医学部のチョン・ジェフン教授(予防医学)は本紙との電話インタビューで「今の防疫システムが維持され、オミクロン株がデルタ株に比べ感染力が2倍程度になるという仮定の下で、来月の感染者数は5万人程度になると考える」と語った。翰林大学江南聖心病院のイ・ジェガプ教授(感染内科)は前日、CBSでのインタビューで、「今の水準の距離措置と診断システムのままで行けば、3月には(一日の感染者が)20万人にまで増える可能性があるという見通しもでている」と明らかにした。

 政府は26日からオミクロン感染者の割合が高い光州(クァンジュ)、全羅南道、京畿道平沢(ピョンテク)、安城(アンソン)の4地域に対して、PCR(遺伝子増幅)検査は高危険群を中心に実施し、一般市民は自家検査キット・呼吸器専門クリニックでの迅速抗原検査にするなど、対応体系を転換する。中央事故収拾本部(中収本)のソン・ヨンレ社会戦略班長は「全国的には旧正月が過ぎた後ぐらいの時期に(オミクロン対応体制に)転換すると論議中だ」と明らかにした。

 専門家らは、全国規模でオミクロン体系への転換を一刻も早く進めるべきだと提案している。翰林大学聖心病院のチョン・ギソク教授は本紙に対し「現在、重症患者の発生は少ないが、この程度の(感染者急増の)傾向なら、1週間か10日後には重症化し始めるだろう」とし「急いでオミクロン対応体制に切り替えるべきだ」と述べた。

 専門家らは、感染者の増加水準に合わせ、在宅治療と外来診療を担当する各地域の医療機関の準備が急がれる状況だと指摘している。同日現在、在宅治療の管理医療機関は370カ所、在宅治療の外来診療センターは51カ所だ。中収本のパク・ヒャン防疫総括班長は、同日の定例ブリーフィングで「在宅治療機関を400以上に拡充し、1日当たりの感染者が2万人以上発生しても対応できるようにする」と明らかにした。釜山大学のユン・テホ教授(予防医学)は、「内科医院や家庭医学科でも相談を受け付けられるようにし、夜間にも報酬を支給して相談を受け付ける機関を基礎自治体別に少なくとも1カ所ずつ置く必要がある」と指摘した。

 診断検査(迅速抗原検査)と診療を担当する呼吸器専担クリニックの準備も急がれる。ソウル江東区のある呼吸器専門クリニックの関係者は、「一般の開業病院では(呼吸器専門クリニックの)検体採取から陰圧病室まで、容易なことではない。動線分離だけで済むレベルではなく、患者を分類し、判断によって処置する部分が容易ではない」と語った。

パク・ジュンヨン、チャン・ヒョンウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1028755.html韓国語原文入力:2022-01-26 02:33 
訳C.M

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