本文に移動

中国官営メディア、米国主催「民主主義サミット」を露骨に非難

登録:2021-12-11 09:06 修正:2021-12-11 09:22
米国のジョー・バイデン大統領(左側)が9日、テレビ会議形式で開幕した「民主主義サミット」に参加した各国代表団に向けて発言している=ワシントン/AFP・聯合ニュース

 米国の主催で110カ国が参加し9日(現地時間)に開幕した「民主主義サミット」について、中国官営メディアが露骨な非難に乗りだした。特に台湾の参加を「火遊び」だと規定し、「断固として対応する」と警告した。

 官営「新華社通信」は10日、「民主主義を掲げた米国式ハプニング」と題した論評で、「米国が主催したいわゆる『民主主義サミット』は、世界を陣営で分け分裂を助長し、米国の覇権的な地位を守るための意図」だとし、「民主主義を旗印で掲げたが、国際社会の意見も求めず、国連などの国際機構とも協議なしに米国が独断的に主催するなど、随所で反民主性が明らかになっている」と主張した。同通信は「米国式民主主義は、米国の状況に基づいて作られた民主主義の一つの形式に過ぎず、普遍性を確保したものではない」とし、「民主主義は人類共通の価値であり、各国人民の権利であり、米国はこれを独占できる特許を持っていない」と叱咤した。さらに、「民主主義を前面に出す馬鹿げた米国式『政治ショー』の真の姿は、すでに世界が知っている」と強調した。

 官営「環球時報」は、今回の行事を「毒性スズメバチ1匹がミツバチの群れを拉致した」と表現し、非難の水準を引き上げた。同紙は「米国は、中国とロシアを排斥するために膨大な努力を投入し、世界各国と地域を誰が民主的で誰が反民主的なのかを区別した」とし、「このように多くの国家を一つに集め、支持を引き出そうとしたが、結果があまり良くないのは、いかに米国が脆弱になったのかという点を示して見せてくれる」と主張した。同紙は続けて「新型コロナで今もなお苦労しているうえ、ついこの前、いわゆる『民主主義の実験室』と呼んでいたアフガニスタンから逃げだした米国が『民主主義サミット』を主催したこと自体、失笑を禁じ得ない」とし、「毒性スズメバチ1匹が無実のミツバチの群れを拉致した後、蜂蜜を作る代わりに毒針を刺せと教える格好」だと叱咤した。

 米国が今回の行事に台湾を公式招待したことについても、激しい非難と警告があふれ出た。共産党機関紙「人民日報」は10日付の社説で、「米国は『中国が一方的に現状を変更しようとしている』と言うが、台湾海峡で平和ではなく緊張を高め中国を抑制しようとすることが、米国の真の意図」だとし、「米国側が『台湾独立』という碁石を利用し、中国の台湾政策を歪曲し、台湾問題を中国抑制の手段にしようとすることは、国家統一に対する中国人民の確固たる意志と強力な能力に対する深刻に誤った判断」だと主張した。同紙は「台湾海峡情勢が新たな緊張の局面に直面するようになった根本の原因は、台湾当局が継続して『米国に寄り添い独立を意図』しようとするものであり、米国の一部でも『台湾を利用し中国を抑制』することを念頭に置いている」としながら、「台湾当局と米国が一つの中国の原則に挑戦する火遊びを止めなければ、中国は断固とした対応措置を取らざるを得ない」と警告した。

北京/チョン・インファン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/1022854.html韓国語原文入力:2021-12-10 15:17
訳M.S

関連記事