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中国の王毅外交部長が訪韓…対米・対北朝鮮メッセージに注目

登録:2021-09-14 20:07 修正:2021-09-15 06:39
中国の王毅外交担当国務委員兼外交部長が13日、シンガポールでビビアン・バラクリシュナン外相との会談に先立ち、ひじを突き合わして挨拶を交わしている=シンガポール外交部提供//ハンギョレ新聞社

 中国の王毅外交担当国務委員兼外交部長が14日夕方、1泊2日の日程で訪韓する。北朝鮮が6カ月ぶりに長距離巡航ミサイルの試験発射をして、東京では韓米日の北朝鮮核問題首席代表協議が開かれた直後なので、朝鮮半島情勢をめぐる主要国のメッセージに関心が集まっている。

 王部長は15日午前、韓国のチョン・ウイヨン外交部長官と韓中外相会談を行う。王部長の訪韓は昨年11月以来10カ月ぶりであり、韓中外相会談は今年4月に中国福建省の廈門で開かれて以来5カ月ぶりだ。

 来年の韓中国交正常化30周年を控え、両国間の高官クラスの疎通を強化する一方、来年2月に中国北京で開かれる冬季五輪の開催成功などを協議するために設けられた日程と伝えられたが、最近の北朝鮮の「低強度軍事行動」で朝鮮半島問題をめぐる協議の比重も大きくなる見通しだ。北朝鮮が撃ったと明らかにした巡航ミサイルは、国連安全保障理事会決議違反ではないが、最近の北朝鮮による寧辺(ヨンビョン)核施設再稼働の可能性と併せて見ると、その注目度は高まる。

 現時点では北朝鮮が強度調節をしながら国際社会に朝鮮半島問題をめぐる主導権を刻印するための行動とみられるが、韓中は共に情勢が悪化しないようコントロールする必要がある。そこで、北朝鮮を早く対話のテーブルに呼び入れるための実質的方策を模索することになると思われる。こうした認識は前日、チョン長官が韓・オーストラリア外交・国防(2プラス2)長官共同記者会見で「(北朝鮮の)核・ミサイル活動が(6カ月ぶりに)再開されたのは、こうした問題を根本的に解決するための北朝鮮との対話、関与・外交が至急必要だということをよく示している」と言及したことからもうかがえる。

 両長官は、米国と中国が戦略的競争を継続する中で、これに対する両国の立場についても意見を交換するとみられる。米中の首脳が10日、7カ月ぶりに電話通話を通じて「競争が衝突に広がらないようにする必要性」を議論したが、両国の競争は当分続くと思われるためだ。王部長が12日に今回の東アジア4カ国訪問を始めたベトナムで「域外勢力がASEANの中心地位を無力化できないようにすることを願う」と述べた発言をみても、中国の対米牽制メッセージは明確だ。今年5月の韓米首脳会談を契機に、韓国が米国側に一歩近づいたという評価の中で、中国が韓国をどんな方式で「中立化」しようとするかは見守る必要がある。在韓米軍のTHAAD(高高度ミサイル防衛)システム配備、強力な報復戦略を駆使し底まで落ちた両国関係を修復した後、中国は韓国と戦略的に関係強化する方式で韓国を牽引しようとした。

 10日からベトナム、カンボジア、シンガポールを経てこの日来韓する王部長は、韓国訪問を最後に15日に帰国の途につく。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1011666.html韓国語原文入力:2021-09-14 14:15
訳J.S

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