アントニー・ブリンケン米国務長官は3日(現地時間)、米政府の北朝鮮政策の中心は外交だとし、関与する機会をつかむかどうかは北朝鮮次第だと述べた。
英国で開かれた主要7カ国(G7)外相会議に出席中のブリンケン長官は同日、英国のドミニク・ラーブ英外相と共に臨んだテレビ電話記者会見で、「北朝鮮と外交を再開する希望があると思うか」という質問に対し、このように答えた。
ブリンケン長官は米政府が最近見直しを完了した北朝鮮政策について「北朝鮮との外交に開かれており、外交を模索する実用的かつ調整されたアプローチ」だと強調した。さらに「北朝鮮が外交的に関与し、朝鮮半島の完全な非核化という目標に向けて進むための方法があるかどうかを見極める機会をつかむことを望んでいる」と述べた。そのため「我々は今後、数日、数カ月以内に北朝鮮が何を語るかだけではなく、実際に何をするのかを注視したい」と述べた。
ブリンケン長官はまた「我々は外交を中心に据える非常に明確な政策を持っていると考える」とし、「それに基づき、関与したいかどうかを決めるのは北朝鮮(の態度)にかかっていると思う」と述べた。「朝鮮半島の完全な非核化」を目標に「外交による実用的アプローチ」という北朝鮮政策の大原則を再確認しながら、北朝鮮にボールを渡したのだ。
北朝鮮は、ホワイトハウスが先月30日に発表した北朝鮮政策の枠組みについては直接的な反応を示していない。その代わり北朝鮮は、それに先立つバイデン米大統領の「イランと北朝鮮の核脅威に外交と厳しい抑止力で対応」という議会演説や、国務省報道官の北朝鮮人権状況に関する批判声明を問題視し、「深刻な状況に直面するだろう」などと強く反発した。これに対し、米国は北朝鮮をさらに刺激せず、対話の扉を開いたまま「外交的機会をつかんでほしい」というメッセージを送っている。ブリンケン長官が「数日、数カ月」に言及し、北朝鮮の言葉だけでなく実際の行動も注視すると述べたのも、非核化の進展に向けた北朝鮮の誠意ある措置を求めるためとみられる。
ブリンケン長官は同日の記者会見で、「北朝鮮政策を二つの側面から非常に慎重に検討した」と付け加えた。彼は「第一は、この問題が信じられないほどの難題であるという認識」だとし、これまでの経緯を考慮し、朝鮮半島の完全な非核化という目標を進展させる効果的な政策が何かを模索するため、慎重に政策の見直しを進めてきたと説明した。また、「第二に、韓国や日本など近い同盟から始まり、この問題に懸念を持っているすべての国々と非常に活発に協議したかったため、慎重な方法で見直しを行った」と述べた。彼は北朝鮮に対するアプローチにおいて、韓国や日本などの同盟や友好国と今後も緊密な協力を進めると強調した。
これに先立ち、チョン・ウィヨン外交長官とブリンケン長官はロンドンで会談を行い、米政府の北朝鮮政策の見直し結果を共有した。チョン長官は「バイデン政権の北朝鮮政策見直しの結果が現実的かつ実質的な方向に決まったことについて、歓迎の意を表した」と、外交部は明らかにした。
米ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は先月30日、北朝鮮政策の見直しが完了したとし、朝鮮半島の完全な非核化を目標にし、「一括妥結でも戦略的忍耐でもなく、実用的かつ調整されたアプローチ」を選ぶと説明した。