「ハーバード大学生の皆さん、決してこのことに気を使わないで。あの人は無視してください」
日本軍「慰安婦」被害者のイ・ヨンスさん(93)さんが、慰安婦被害者を自発的売春婦と規定したハーバード大学ロースクールのマーク・ラムザイヤー教授を無視しようと話した。イさんは16日(現地時間)、ハーバード大学アジア太平洋系ロースクールの学生会が開いたオンラインセミナーに遠隔で出演してこのように述べ、「一方では、あの教授が『お前たちがそんなに努力しても(慰安婦問題に)何の進展もないから、もっとしっかりしろ』と言ったのだと考える」と話した。ラムザイヤー教授の主張は一顧の価値もないと一蹴しながらも、慰安婦問題に対する人々の関心がより高まったという話だ。
イさんは前日の記者会見で明らかにした国際司法裁判所(ICJ)への提訴の必要性を繰り返し強調した。イさんは「日本は朝鮮を侵略し、女子たちを連れていき、何でも自分のものにして無法地帯の振る舞いを行い、今もそのままだ」とし、「日本の菅首相と国際司法裁判所に行って完璧に突き詰めることを文在寅(ムン・ジェイン)大統領にお願いする」と話した。さらに「裁判で必ず勝って、皆さんを文大統領の前に連れて行き、あいさつをする」と述べた。
この日の行事は、ラムザイヤー教授の論文内容が知れわたった後に、ハーバード大学の学生たちが準備したもの。このセミナーで、米国の人権団体である慰安婦正義連帯(CWJC)のリリアン・シン共同議長は「ラムザイヤー教授はずうずうしくも慰安婦問題に関する文章を書きながら、被害者と対話せず、被害女性たちの話を全く聞いていない」と批判した。そしてラムザイヤー教授のような人々が「日本の代弁者のような役割をしている」と話した。2007年、米連邦下院で慰安婦問題の解決に向けた決議を主導したマイク・ホンダ前下院議員も参加し、「あの教授職に対する資金支援をやめ、ハーバード大学が三菱からこれ以上お金を受け取らないようにしなければならない」と述べた。ラムザイヤー教授は、日本の戦犯企業である三菱の後援を受けている碩座教授だ。
行事を準備したハーバード・ロースクールの学生のジャネット・パクさん(27)はハンギョレに「歴史の証人がこうして生きておられるのに、ラムザイヤー教授は論文に一つも参考にしなかったので、ハルモニ(おばあさん)の証言が記録されることを願う気持ちから企画した」と語った。さらに「ラムザイヤー教授の論文に接した学生たちの最初の反応は驚愕だった」とし「内容も途方もないが、ハーバード大ロースクールの教授というのが信じられないほど質の低い論文だったということなどが非現実的に感じられた」と述べた。