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安倍前首相、桜を見る会と関連し、118回も「事実と異なる公開答弁」

登録:2020-12-23 06:54 修正:2020-12-23 07:21
昨年4月、東京にある公園の新宿御苑で開かれた「桜を見る会」に安倍晋三前首相(中央左)が参加者たちと記念撮影を行っている=首相官邸ホームページ//ハンギョレ新聞社

 「桜を見る会」(桜の会)スキャンダルと関連し、安倍晋三前首相が国会で事実と異なる答弁をした回数が少なくとも118回という調査結果が出た。

 衆院調査局は22日、野党の立憲民主党の要請を受け、昨年11月から今年3月まで、国会本会議や各種委員会で安倍前首相が行った答弁を調べたところ、検察の捜査などで、これまで明らかになった内容と異なる答弁が少なくとも118回だったと、朝日新聞などが報じた。

 安倍前首相は、事務所側が東京都内の高級ホテルで開かれた桜を見る会前夜祭の費用の一部を補填した疑惑について「事務所は関与しなかった」、「(ホテルが発行した)明細書はない」、「(ホテル側に)差額を補填しなかった」という趣旨の答弁をそれぞれ70、20、28回国会で行ったことが調査で明らかになった。共同通信は先月、名前を明らかにしなかった関係者の言葉を引用し、出席者の会費だけではホテルの前夜祭の費用が不足したため、安倍前首相側が不足分をホテル側に支払い、ホテル側は安倍前首相側に明細書を発行したと報じた。

 桜を見る会は、日本政府が毎年桜の咲く季節の4月に東京にある公園「新宿御苑」で、各界の有識者を招いて開く公的行事だ。安倍前首相の在職中には、同会に安倍首相の選挙区である山口県関係者が多数招待されたことが明らかになり、首相が公的行事を利用して選挙区民を接待したという批判が高まった。また、安倍前首相側がこの行事の前日に東京都内の高級ホテルで選挙区住民が出席した前夜祭を開き、安倍前首相側が行事費用の一部を補填した疑惑も持ち上がった。前夜祭と関連した疑惑は、捜査で事実と確定されれば、政治資金規正法違反になる。日本メディアの報道で明らかになったこれまでの検察の調査内容によると、安倍前首相の事務所側が費用の一部を補填したものと見られる。

 立件民主党の黒岩宇洋国対委員長代理は21日「安倍前首相が118回も虚偽の答弁を繰り返した」とし、国会で安倍元首相が直接出て説明すべきだと要求した。

 しかし、この問題で安倍前首相が法的処罰を受ける可能性は高くないと見られる。読売新聞は22日、同事件を捜査中の東京地検特捜部が安倍前首相を事情聴衆したが、安倍前首相が後援会の役職に就いていないことなどから、前夜祭費用の一部を出した事実を知らなかった可能性が高いと判断していると報じた。東京地検特捜部が、安倍前首相を不起訴にし、会計責任者だった秘書を政治資金収支報告書に関連内容を記載しなかった容疑で略式起訴するものと見られると、同紙は報道した。

チョ・ギウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/975342.html韓国語原文入力:2020-12-22 12:26
訳H.J

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