米国のジョー・バイデン次期大統領が退役軍人の日の11日(現地時間)、ペンシルベニア州フィラデルフィアにある朝鮮戦争参戦記念碑を訪れて献花した。軍を尊重する最高司令官になるという意思を再確認し、韓米同盟に対する確固たる認識を示したものと見られ、注目を集めている。
バイデン氏は同日、ジル夫人と共にフィラデルフィアにある朝鮮戦争参戦記念公園の記念碑を訪れた。バイデン氏は同日、献花行事を主宰したフィラデルフィア州のパトリック・デュガン判事とジム・ケニー市長に続き、3番目に夫人と共に記念碑に献花し、黙祷を捧げた。約100人の人々が周辺を取り囲み、時折バイデン夫妻に拍手と歓呼を送る場面もあった。バイデン氏は同日、記者団との質疑応答の時間を設けず、献花だけ行った。
バイデン氏はツイッターに退役軍人の日のメッセージも投稿した。彼は「今日我々は米軍の制服を着た人々の奉仕を称える」としたうえで、「我々の誇らしい参戦勇士たちよ、私はあなた方の犠牲を尊重し、あなた方の奉仕を理解する最高司令官になり、あなた方が守るためにあれほど勇敢に戦った価値を決して裏切らない」と書き込んだ。バイデン氏は同日発表した声明で、「みなさんが当然受けるべき尊敬に値しないものでみなさんや家族を待遇することは絶対にない」と表明した。
このようなメッセージは、ドナルド・トランプ大統領を念頭に置いたものと見られる。今年9月、「ザ・アトランティック」はトランプ大統領が戦没米軍将兵たちを「敗北者」と表現したと報じた。バイデン氏は選挙遊説の際にこの報道に触れ、「トランプとは違う大統領になる」と述べてきた。
バイデン氏が同日訪問した朝鮮戦争参戦記念碑は、自宅のデラウェア州ウィルミントンから車で45分の距離にある。首都ワシントンをはじめ、米国内にある100あまりの朝鮮戦争参戦記念碑の一つだ。ここにはフィラデルフィアやその周辺出身で朝鮮戦争に参戦して戦死したか、行方不明になった622人の名前が刻まれている。
バイデン氏は「アメリカ・ファースト」を掲げて同盟を無視したトランプ大統領と違い、同盟を復元して米国の国際的地位を取り戻すと公約した。バイデン氏が大統領選挙で勝利した後、初の外部活動として朝鮮戦争参戦記念碑を訪れて献花したのは、韓米同盟を重く認識し、協力を強化するという意志を現したものと言える。
大統領選挙の敗北を認めていないトランプ大統領は同日、ワシントン近隣のバージニア州アーリントン国立墓地を訪れ、献花して黙祷を捧げた。メラニア夫人とマイク・ペンス副大統領、ロバート・ウィルキー報勲部長官が同席した。トランプ大統領とペンス副大統領は約10分間、雨に打たれながらも黙々と行事を進めた。