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「米、北朝鮮が火星-14を発射したとき、金正恩の位置を計算しミサイルを対応発射」

登録:2020-09-14 20:39 修正:2020-09-15 07:05
ドナルド・トランプ米大統領が13日(現地時間)、ラスベガスで開かれたラテン系支持者との円卓会議に参加して発言している=ラスベガス/ロイター・聯合ニュース

 北朝鮮が2017年に初めて大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の火星-14を発射した時、米国は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がいる位置までの正確な距離を計算し、それにあわせて東海(トンヘ)にミサイルを発射したと、ボブ・ウッドワードが新刊『RAGE(怒り)』で伝えた。

 このような内容は、15日の正式出版に先立ち、13日(現地時間)に全文が公開された同書の11ページに出てくる。ウッドワードは、リチャード・ニクソン米大統領の辞任につながった「ウォーターゲート」事件のスクープを扱った記者だ。

 本によれば、2017年7月3日に北朝鮮が米西海岸まで威嚇できる射程距離を持つ火星-14を発射すると、韓米連合司令官兼在韓米軍司令官(当時)のビンセント・ブルックスは、即座にジェームズ・マティス米国防長官(当時)の承認を得て、武力誇示と警告の意味で米軍の戦術ミサイル発射を命令した。ミサイルは、東海岸から東海上に休戦ラインと平行した方向に186マイル(約299キロメートル)飛翔した。この距離は、北朝鮮のミサイル試験場と米国の戦術ミサイル発射地点の間の距離だった。特に、衛星写真によって金正恩委員長がミサイル発射を見守っていたことが確認されたテントまでの正確な距離だったという。

 ウッドワードは著書で「これが意味することは明確だった。金正恩は自分の身の安全を心配しなければならないということだ」と書いた。当時合同参謀本部は、北朝鮮のミサイル発射に対応し、韓米のミサイル部隊が東海岸で連合弾道ミサイル射撃を実施したと発表した。当時、在韓米軍の戦術地対地ミサイルATACMSが動員された。ATACMS1発には子弾約300個が入っており、サッカー場4面の広さを焦土化することができる。ウッドワードは「しかし、北朝鮮の人々が、米国のミサイルが北朝鮮のミサイル試験場や金正恩を容易に狙えるという事実を知ったという情報は収集されなかった」として「韓米の武力誇示に対する西側のメディアの報道はきわめて少なかった」と書いた。

「ウォーターゲート」のスクープ記者、ボブ・ウッドワードの新刊『RAGE(怒り)』の表紙//ハンギョレ新聞社

 同書には、北朝鮮がその後の7月28日にも火星-14を試験発射し、朝米間に戦争の危機が高まった状況が書かれている。ウッドワードは、ネブラスカ州オマハにある戦略司令部が、北朝鮮の政権交替に備えた作戦計画(OPLAN)5027を細心に検討・研究したと伝えた。ウッドワードはこの計画について「80個の核兵器の使用を含む攻撃に対する米国の対応」(the U.S. response to an attack that could include the use of 80 nuclear weapons)と説明した。専門家らは、北朝鮮が最大80個の核兵器を保有していると推定もしている。ウッドワードが本の中で作戦計画5027に言及し、北朝鮮の攻撃能力について「核兵器最大80個」という一部の観測を付け加えたとみられる。ウッドワードはまた「北朝鮮指導部打撃計画である作戦計画5015もアップデートされた」と本に書いた。作戦計画5015は、北朝鮮との全面戦争に焦点を置いた作戦計画5027を修正した後続計画だ。

 ウッドワードは、2017年下半期にマティス国防長官はいつでも非常会議に駆けつけられるよう、どこにいてもスポーツウェア姿で寝て、朝米間の核戦争が現実化しないことを祈るために人々の目を避けてワシントンの国立大聖堂に何度も通ったと紹介した。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/962016.html韓国語原文入力:2020-09-14 13:10
訳J.S

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