本文に移動

与党の不動産失策で…統合党の支持率、民主党を追い抜く勢い

登録:2020-08-07 02:45 修正:2020-08-07 18:04
未来統合党のチュ・ホヨン院内代表(左から二番目)が6日、国会で記者懇談会を行っている=カン・チャングァン先任記者//ハンギョレ新聞社

 今月6日、未来統合党の政党支持率がボックス圏を突破し、今年2月の結党後の最高値を記録した。 共に民主党との支持率の差は0.8ポイントに過ぎず、初めて誤差範囲内にまで縮まった。統合党のユン・ヒスク議員による不動産対策関連の5分間反対討論と、検察総長の「独裁排撃」発言をめぐる論争が影響を与えたものとみられる。

 世論調査機関リアルメーターがTBS(交通放送)の依頼で、3~5日に全国の成人1510人を対象として支持政党を聞いた結果(信頼水準95%、誤差範囲±2.5%)、民主党の支持率は先週から2.7ポイント下落の35.6%、統合党の支持率は3.1%上昇の34.8%だった。リアルメーターが6日に発表した。統合党の支持率は、リアルメーターの「週間集計方式」では結党後の最高値で、それまでの最高値は結党直後の2月第3週目に記録した33.7%だった。

 支持率を地域ごと、年齢層別にみると、釜山(プサン)・蔚山(ウルサン)・慶尚南道(9.0ポイント上昇)と大邱(テグ)・慶尚北道(8.4ポイント上昇)で、70代以上(9.9ポイント上昇)、60代(6.4ポイント上昇)で大きく上昇した。 統合党の主要支持層の結集が明確に表れている。 しかし、これだけでなく、女性(5.2%ポイント上昇)、中道層(4.3%ポイント上昇)、40代(3.2%ポイント上昇)と30代(3.1%ポイント上昇)など、既存の民主党の支持基盤でも上昇傾向を示した。 リアルメーターの関係者は「長い間横ばいで、ボックス圏に閉じ込められていた統合党の支持率が急激に上昇した」とし、「いわゆる『ユン・ヒスク効果』が統合党の支持率を押し上げ、『ユン・ソクヨル発言』に対する民主党の否定的態度が反作用を引き起こした」と分析した。

政党支持率//ハンギョレ新聞社

政党支持率の週毎、日毎の変化//ハンギョレ新聞社 

 ただし専門家は、統合党の上昇傾向は与党の失策から始まった反射利益だという点に注目している。パク・ウォンスン前ソウル市長の強制わいせつ疑惑、チュ・ミエ法務部長官とユン・ソクヨル検察総長の対立、不動産政策関連法案の強行処理が、相次いで政府と与党の信頼を損なう要因として作用したというのだ。

 さらに、統合党が代案を提示できるかどうかが上昇傾向を持続するカギになると予想する。「時代精神研究所」のオム・ギョンヨン所長はハンギョレの取材に対し「統合党の立場から見れば、『ユン・ヒスク議員の5分間発言』や与党独走に対抗して切った場外闘争カードを引っ込めたことなどが影響した。しかし限界がある。支持率をさらに上げるためには、自力によるプラス要素が必要だ」と語った。政治コンサルティング業者「インサイトK」のペ・ジョンチャン所長も「政党の哲学に頼った支持率上昇ではなく、不動産問題に対する個人の利害関係による防御機制が統合党の支持率につながったもの。来年のソウル市長選挙は『不動産選挙』に移行する様相を呈している。統合党がその時までに代案を出し、コミュニケーションを図り、好感度を上げていかなければ、今の雰囲気は保てない」と指摘した。

 この日、統合党内部はこの結果に鼓舞されたものの、喜びは表立って表さない雰囲気だった。 統合党のチュ・ホヨン院内代表はこの日の記者懇談会で、世論調査の結果について、「一喜一憂はしない。 まだ(民主党と)差が相当ある調査結果もあるため」とし「支持率上昇が毒になるのではないかという警戒心も持っている」と述べた。 キム・ジョンイン非常対策委員長も「世論調査で明らかになったことについて、あれこれ立場を表明したくはない」と述べるにとどまった。 詳しい調査概要と結果は、リアルメーターまたは中央選挙世論調査審議委員会のホームページ参照。

キム・ミナ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/956802.html韓国語原文入力:2020-08-06 20:42
訳D.K

関連記事