登校授業初日に仁川(インチョン)の高校生たちがワンコインカラオケを通じて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染した事実が確認され、生徒たちが頻繁に訪れる場所の防疫に赤信号が灯った。仁川市は管内のカラオケ営業を2週間事実上禁止し、防疫当局は全国のカラオケボックスや学習塾、読書室など関連施設の現場点検を行ったと発表した。
仁川市は21日、カラオケは満19歳未満、ワンコインカラオケはすべての市民を対象に6月3日まで2週間の集合禁止命令を下した。前日確認されたカラオケを媒介とした感染の潜伏期の2週間を考慮した措置だ。これと関連し、中央防疫対策本部(防対本)は20日午前0時基準で、ナイトクラブを除く集団施設関連感染者51人を分析した結果、カラオケの利用者が最も多い12人で、飲み屋(11人)より多かったと発表した。とりわけ、青少年らが多く訪れるワンコインカラオケは、一般的なカラオケとは違って大半は管理者がおらず、防疫指針を守る主体がいないため、より危険度が高いというのが防疫当局の説明だ。
中央災害安全対策本部(中対本)は「昨日、全国的に学習塾と読書室1975カ所、カラオケボックス946カ所など3万1千カ所の現場点検を実施した。特に仁川地域で自治体と教育庁が合同で学校周辺の遊興施設と塾などを点検した結果、塾の通学車両やネットカフェでマスクの未着用や密集して座るなど、防疫指針違反の事例を発見した」と発表した。韓国政府は発熱チェックの未実施や利用者名簿の作成不足などを含め、防疫指針を守らなかった517件に行政指導を行った。
防疫当局は登校が始まった状況で「地域社会で静かな拡散が続いており、(学校でも)感染者が出る可能性がある」とし、「学校内で感染者を差別したりいじめたりするのはもう一つの校内暴力になる可能性があり、感染を隠し、発見が難しくなりかねない」と懸念を示した。ユン・テホ中央事故収拾本部防疫総括班長は「ウイルスは誰でも感染する可能性があるため、感染の責任を問うのは望ましくない。(学校で感染者が出た場合)生徒と先生たちが励まし合ってほしい」と呼びかけた。