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ホワイトハウス「新型コロナ検査で韓国を上回った」…トランプの恨み爆発?

登録:2020-04-30 08:56 修正:2020-04-30 12:44
ドナルド・トランプ米大統領(左)が今月28日(現地時間)、ホワイトハウスでフロリダ州のロン・デサンティス知事との面会で、デボラ・バークス新型コロナ対策調整官(右)の発言を聞いている=ワシントン/AP・聯合ニュース

 ホワイトハウスが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査規模で米国が韓国を上回ったと広報に乗り出した。米マスコミがCOVID-19に対するドナルド・トランプ政権の対応の失敗を指摘する際によく取り上げられた事案に対し、「いまや我々が韓国よりうまくやっている」と強調するためだ。

 ホワイトハウスは28日(現地時間)、ホームページに「トランプ大統領が努力拡大計画を公開した中、米国がウイルス検査で韓国を上回った」という見出しの「ワシントン・イグザミナー」の前日付け記事を引用した。さらに「トランプ政権と民間部門の緊密な協力のおかげで、今まで米国で500万件以上の検査が実施された」と発表した。同メディアは記事で「米国は先週韓国を追い越した」とし「米国は1000人当たり16.42件の検査を、韓国は1000人当たり11.68件を実施した」と報じた。

 COVID-19事態の初期検査で遅れをとっていた米国が、最近検査を拡大して韓国を上回ったのは事実だ。韓国の疾病管理本部と米国の「コロナウイルス・トラッキング・プロジェクト」のホームページによると、現在までCOVID-19検査数は韓国が約61万5000件、米国が約580万件だ。両国の人口をそれぞれ約5200万人、3億3千万人として計算すると、1000人当たりの検査数は韓国11.8人、米国17.6人という計算になる。しかし、感染者101万人、死亡者約5万8000人で世界最大の感染国である米国と、感染者約1万700人、死亡者約240人の韓国を比較できる段階はとうに過ぎたといえる。

 にもかかわらず、ホワイトハウスがこれほど執着するのは、これまでの“恨み”のためと見られる。また、検査能力はトランプ大統領が催促する経済活動の正常化にも重要な前提条件に挙げられる。トランプ大統領の記者会見を開く度に、記者団は「なぜ人口対比検査数で韓国に劣るのか」と追及しており、トランプ大統領は「単純比較してはならない」という趣旨で答えたうえ、「ソウルの人口は3800万人」(実際は約1千万人)というとんでもない主張を展開する場面もあった。

 トランプ大統領は同日も非常に敏感な態度を示した。彼はホワイトハウスで、事実関係を勘違いした「ヤフーニュース」の記者から「韓国が米国より人口1人当たり5倍の検査を実施した。なぜなのか」という質問を受け、「事実だとは思わない。どこの記者か」と問い詰めた。数日後、ホワイトハウスのデボラ・バークス新型コロナ対策調整官が韓国と米国の人口当たり検査数値を提示したことを受け、トランプ大統領は「ヤフー、謝らないつもりか?だからあなたたちはヤフーで、誰もあなたたちが一体誰なのか知らないのだ」と揶揄した。その後、同記者はホワイトハウス記者団に自分の間違いを認めており、トランプ大統領は午後、別の行事で「謝罪をありがとう。とても素晴らしいことだ」と述べた。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/942496.html韓国語原文入力:2020-04-30 02:02
訳H.J

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