新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から完治後、再陽性判定を受けた事例が270件を超える中、感染者らの治療に当たった医療陣は「再び陽性になるのはウイルスの再活性化や再感染よりは、すでに不活化したウイルスが検出された可能性が高い」と分析した。
新型感染病中央臨床委員会(委員長オ・ミョンドン)は29日、ソウル中区(チュング)の国立医療院で記者会見を開き、「COVID-19感染症を引き起こす新型コロナウイルスは宿主遺伝子に侵入した後、潜在期を経る慢性感染症誘発ウイルスではないため、再活性化はウイルス学的に不可能だと見ている」と述べた。
中央防疫対策本部によると、COVID-19の再陽性判定を受けた人は、前日0時基準で277人に増えた。再陽性判定は24時間間隔で2回行うウイルス遺伝子増幅(PCR)検査で陰性反応を示した後、再び陽性になった場合だ。
このような事例の増加で、一部では完治した患者が新たにCOVID-19に再感染するのではないかという懸念の声もあがっているが、中央臨床委はこの日、「人体研究結果や動物実験の結果によると、最初のウイルス感染後、生体内の免疫力が1年以上保たれるため、再感染の可能性は非常に低い」と述べた。
中央臨床委は「COVID-19の感染と増殖は呼吸器上皮細胞内で発生するため、ウイルスが不活化した後もウイルスRNA片が上皮細胞内に存在する可能性もある」とし、「完治した後、呼吸器上皮細胞が自然に脱落し、PCR検査で不活化したウイルスRNAが検出された可能性が高い」と説明した。