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民主党、首都圏で100議席前後…民意は統合党を審判した

登録:2020-04-16 02:45 修正:2020-04-16 07:36
イ・ナギョン共に民主党候補が今月15日夜、ソウル鍾路区の選挙事務室で当選が確実視された後、渡された花束を両手に掲げている=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 全議席の40%(121議席)のかかった最大の勝負どころとなる首都圏では、共に民主党が目標の90議席を超え、100議席以上をうかがう勢いだ。15日夕方6時15分に発表された地上波放送3社の出口調査では、1位と2位の候補が誤差範囲内で競合する地域が多かったが、開票が進むにつれ次第に民主党候補に票が集まる現象が色濃くなっている。

 総議席数49のソウルでは、民主党が40議席以上をうかがっている。16日午前1時現在の開票状況によると、計41の選挙区で民主党候補がリードしている。未来統合党がリードしているのは「江南(カンナム)ベルト」と龍山(ヨンサン)を含む8選挙区のみ。

 「ミニ大統領選挙」と呼ばれたソウル鐘路(チョンノ)は、民主党のイ・ナギョン候補が57.5%で統合党のファン・ギョアン候補(40.8%)を抑えて当選を決めた。82.9%の開票率の銅雀(トンジャク)乙では、民主党のイ・スジン候補が51.2%を得て、統合党のナ・ギョンウォン候補(46.1%)を抑えた。最大接戦地域とされ与党指導部の集中支援を受けた広津(クァンジン)乙のコ・ミンジョン候補(50.2%)もオ・セフン候補(48%)をリードする。

 統合党は「江南ベルト」を守ることすら難しい様子だった。松坡甲(ソンパ・カプ)チョ・ジェヒ民主党候補は開票率66%を超えた午前1時10分現在、49.5%でキム・ウン統合党候補(49.6%)に64票差でぴったり追いついている。江南乙(チョン・ヒョンヒ、パク・ジン候補)、松坡乙(チェ・ジェソン、ペ・ヒョンジン候補)なども開票が進むにつれ1・2位が入れ替わった。統合党は出口調査で2位だったクォン・ヨンセ候補(龍山)、キム・ソンドン候補(道峰乙)が開票後半まで1位をキープしたことが慰めとなった。

 59議席がかかる京畿道地域も民主党の圧勝が予想される。午前1時10分現在の開票状況では、47選挙区の民主党候補の名前の前に「当確」の表示が付いた。統合党がリードしている選挙区は9カ所だけだった。3者対決構図で争われた高陽(コヤン)甲ではシム・サンジョン正義党代表が38.8%で1位を走った。

 13議席がかかる仁川(インチョン)では、11選挙区で民主党がリードする。統合党は中区(チュング)・江華(カンファ)・甕津(オンジン)から出馬したペ・ジュニョン候補が50.2%で1議席のみ獲得した。統合党の公認候補選定で脱落した無所属のユン・サンヒョン候補も41.5%の得票率で議席を守った。前回の第20代総選挙当時、民主党はソウルを含めた首都圏全体で82議席を、統合党の前身であるセヌリ党は35議席を得た。

 首都圏の民意が民主党に急激に傾いたのは、選挙終盤に飛び出した統合党のチャ・ミョンジン候補によるセウォル号遺族侮辱発言が決定的だったためと見られる。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が選挙の話題を飲み込み、「チョ・グク事態」や経済問題が関心の外に追いやられたのも民主党に有利に働いた。COVID-19防疫成功への好意的な世論が民主党の政党支持率を牽引する流れが選挙日まで続いたのだ。

 ハンギルリサーチのホン・ヒョンシク所長は「最も支配的な問題であるCOVID-19に対し、統合党は『武漢肺炎』という表現のほかには適当なメッセージさえ出せなかった。キム・ジョンイン委員長が遅まきながら経済審判論を持ち出したが、食べていく問題である経済問題によって生きるか死ぬかの問題(COVID-19)を覆い隠すことはできなかった」と指摘した。

ノ・ヒョヌン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/937268.html韓国語原文入力:2020-04-16 00:18
訳D.K

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