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新たな患者85人が「新天地」関連…信徒544人「症状ある」

登録:2020-02-22 02:58 修正:2020-02-22 09:21
大邱でCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の患者が急増している中、21日午後に大邱市南区保健所に感染の疑われる患者が殺到している。南区にはCOVID-19の拡散の発生源とされる新天地大邱教会がある//ハンギョレ新聞社

 21日の1日だけで国内のCOVID-19の確定感染者が100人も増えた中、前日に続き、新天地大邱(テグ)教会が大規模な感染の発生源になっている。保健当局は新天地大邱教会の信徒名簿を確認し、症状が見られる544人に対する診断検査を行っている。今後も新天地大邱教会に連なる感染者の増加は続くと見られる。

 中央防疫対策本部の集計(21日午後4時現在)によると、この日新たに確認された患者100人のうち、85人に新天地大邱教会との関連が見られた。ソウルや慶尚南道、光州(クァンジュ)などの、新天地大邱教会から離れた地域でも8人の感染者が確認された。中対本のチョン・ウンギョン本部長は「この教会では非常に密閉された空間で多数が密集して座り、1~2時間ほど礼拝をする」とし、「このような特性により、感染者が多く発生した可能性がある」と語った。

 新天地大邱教会に連なる感染者は今後さらに増える見通しだ。中対本は「現在までに新天地大邱教会の信徒4475人分の名簿を確認しており、そのうち544人が症状があると答えたため、診断検査が行われている」とした。大邱市もやはり9300人あまりの信徒名簿を確保し、電話で症状の有無を確認して自宅隔離の心得などを案内している。

 新天地大邱教会と清道(チョンド)デナム病院での感染をつなぐ有力なカギとされていた31人目の患者の足取りについては、いまだ疑問が解けていない。保健当局は、新天地と中国の交流の可能性を念頭に置いて疫学調査を進めている。中対本は「31人目の患者が2月初めに清道地域を訪れたことは確認されたが、デナム病院や(新天地イエス教の教祖の兄の)葬儀会場は訪問していないことが判明した」と明らかにした。これと関連して、政府のある関係者は「デナム病院で開かれたイ・マンヒ教祖の兄の葬儀に、中国から人が入ってきた可能性があると考えている」とし、「新天地中国支会の会員は2万人だが、支会(本部)は武漢にある」と述べた。31人目の患者が葬儀に行っていなくても、参列したほかの信者などを通じて2次感染が引き起こされた可能性があるということだ。

 保健当局は、新天地が中国にも支部を置いていることから、中国との交流の過程で感染した可能性も考慮している。チョン本部長は「感染源発生地域に分類される湖北省とどんな交流があったのか、引き続き調査中」とし「教団関係者が中国や他の発生国家を訪問した可能性があり、外国から来た人と接触した可能性がある」と述べた。

 清道デナム病院では今月中旬に発熱患者が多くなり、内科の医師が症状の見られる患者の一部に対する検査を依頼した結果、2人が初めて確定判定を受けた。その後、全数調査を実施し、これまでに16人の感染者を確認した。COVID-19で20日に死亡した1人を含め、感染が確認された患者は11人、看護師は4人、職員は1人だ。チョン本部長は「精神病棟は閉鎖病棟として運営されているので、患者や医療陣の接触が多かったため」と説明した。中国から出稼ぎに来て看病人として働く朝鮮族などの残りの病院従事者は、すべて陰性判定を受けた。デナム病院の精神病棟は現在、一時的に閉鎖されている。

 院内感染に対する懸念は他の地域でも高まっている。感染が確認されたソウル恩平(ウンピョン)聖母病院の職員は、患者の移送を担当して17日に退社しており、海外渡航歴はなく、感染経路を調査中だ。病院は、この職員が207人の患者を移送したと把握しており、このうち入院中の72人全員を対象に診断検査を実施することにした。退院した135人の患者は保健所が管理する。同病院は21日に救急室と外来診療室を閉鎖し、今週末に全体の防疫措置を取った上で、24日から通常の診療を再開する予定だ。

パク・ダヘ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/929252.html韓国語原文入力:2020-02-21 23:00
訳D.K

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