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「スーパースプレッディング」新天地大邱教会の波紋、全国に広がる

登録:2020-02-20 23:25 修正:2020-02-21 12:19
慶尚南道と隣接した大邱・慶尚北道でCOVID-19の患者が数十人発生したことを受け、慶尚南道災難安全対策本部が今月20日、COVID-19対応点検会議を開き、対策を議論した=慶尚南道提供//ハンギョレ新聞社

 大邱(テグ)・慶尚北道で大量に発生したCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)患者の大半が新天地大邱教会の信者あるいは彼らと接触した人であることが確認され、同教会の礼拝に参加した信者がいる地方自治体の動きが慌ただしくなった。慶尚南道や忠清南道などは、新天地大邱教会を訪れた人を把握し、疫学調査を行うなど、感染病の拡散を防ぐための措置に取り掛かっている。

 20日に発表された疾病管理本部の調査結果によると、大邱・慶尚北道の居住者ではないにもかかわらず新天地大邱教会の礼拝に出席した人は、同日午後5時現在、京畿道6人、慶尚南道2人、忠清南道2人、全羅北道1人、済州1人など12人だという。彼らは全員自宅隔離されており、今のところ感染が確認された人はいない。しかし、各自治体が直接調査に乗り出しており、出席者や患者数はこれから増えるものと見られる。さらに、彼らの一部は大邱教会の礼拝に出席した後、居住地域の礼拝にも出席したことが分かり、全国に拡大する恐れも高まっている。

 新天地総会本部がある果川(クァチョン)など京畿道では、6人が大邱教会の礼拝に出席したことが確認された。彼らのうち1人は咽喉の微細発作症状を示し、感染が疑われたが、1次検査の結果で陰性と判定された。

 大邱・慶尚北道と隣接した慶尚南道では、2人が新天地大邱教会の礼拝に出席したことが確認された。彼らのうち1人は感染が確認された新天地大邱教会の信者と接触しており、同日現在、頭痛を訴え、検査を受けた。

 忠清南道では、2人が新天地大邱教会の礼拝に出席したことが分かり、1次検査の結果、いずれも陰性反応を示した。これとは別件で、住民1人が最近大邱の母親の家を訪れたが、新天地教会の信者である母親は19日、COVID-19への感染が確認された。同住民は1次検査で陰性判定を受けた。大田の部隊で服務する兵士1人は最近、休暇期間に新天地大邱教会を訪問した事実を申告しており、検査で陰性反応を示したという。

 全羅北道民1人も9日、新天地大邱教会で礼拝に出席したものと把握された。新天地大邱教会の信者1人は、今月10日に済州を訪れたが、彼は当該教会に行っていないと主張している。

 大邱・慶尚北道以外の地域に住む人々が新天地大邱教会の礼拝に出席した理由は、旅行や出張などによるものとみられる。新天地教会総会本部のキム・ヨンウン言論広報課長は「新天地信者は普段は居住地近くの教会の礼拝に出席するが、出張や旅行に出かけた場合は、その地域の教会の礼拝に出席する。そのため、大邱教会の礼拝に出席した他の地域の信者がいると思う」と述べた。

 地方自治体は緊急防疫に乗り出した。慶尚南道は、密陽(ミリャン)や昌寧(チャンニョン)、居昌(コチャン)、陜川(ハプチョン)など、大邱・慶尚北道と隣接した4つの市郡の駅やターミナルなど公共交通機関を緊急防疫し、大邱・慶尚北道から通勤する公務員たちに臨時の宿舎を用意したり、休暇を使うように薦めている。京畿道のイ・ジェミョン知事は、新天地側に京畿道地域の信者の全数調査を要求した。京畿道果川(クァチョン)市は市民会館や総合社会福祉館、青少年の修練館、各洞文化教育センターを23日まで休館し、新天地総会本部や周辺の建物、近くの地下鉄駅、バス停、公衆トイレ・自転車貸与所を消毒した。大田西区保健所は、新天地の大邱教会の信者が訪問したことが確認された新天地大田教会を消毒した。

チェ・サンウォン、パク・イムグン、キム・ギソン、ソン・インゴル、イ・ジョンハ、ホ・ホジュン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/area/area_general/929061.html韓国語原文入力:2020-02-20 21:13
訳H.J

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