日本が韓国に対する輸出規制措置の解決に消極的な態度を示し、“時間稼ぎ”をしていることに対して、同問題の解決を条件に終了を猶予した韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)を原則どおり終了すべきではないかという声が韓国政府内であがっている。輸出規制と関連し、「ホワイト国」(輸出審査優待国、グループA)への復帰はもちろん、半導体の主要材料輸出に対する規制の全面撤回など、昨年「7月1日以前のレベル」に戻ることを条件にGSOMIAの終了を猶予したにもかかわらず、日本政府の措置が不十分だというのが政府の判断だ。
政府は12日、GSOMIA終了の延期が「条件付き」という点を強調し、日本の対韓国輸出規制の撤回を再度要求した。外交部当局者は「昨年11月22日の韓日両国の合意の趣旨に沿って、日本政府は韓国に取った輸出規制措置を早いうちに撤回することを再度求める」と述べた。
政府がGSOMIA終了を条件付きで延期した以降、韓日は約3カ月にわたり様々な対話チャンネルを通じて輸出規制などの懸案を協議してきたが、日本側からはこれといった変化が見られなかった。韓日貿易当局も昨年12月16日、局長級「輸出管理政策対話」を開いて以来、次の日程を決めていない。政府関係者は「輸出管理制度において日本が問題を提起した部分を韓国が改善しているにもかかわらず、日本は可視的な措置を取っていない」とし、「強制動員被害者問題で(自分たちが望む)進展が見られないため、日本側が時間稼ぎをしているようだ」と述べた。
大統領府でも日本の問題解決をいつまで待つべきか、いつ「GSOMIA終了カード」を切り出すべきかをめぐり、議論があるという。大統領府は昨年11月22日、条件付きでGSOMIA終了を猶予した当時、日本が輸出規制を昨年7月1日以前のレベルに原状回復処置を完了すべき時限を設けたわけではないものの、内部的に3カ月以上は困るという考えをほのめかした。事実上、今月末がその期限だ。大統領府関係者は12日、記者団に「GSOMIAを終了するか否かが再び論議されているわけではない」としながらも、水面下では「日本が誠意を見せない限り、GSOMIA終了の猶予を続けるわけにはいかない」として、態度変化を求めているという。カン・ギョンファ外交部長官も6日の記者会見で、「我々にはいつでもGSOMIA終了の効果を再稼動する権利があり、国益に沿ってこの権利を行使する計画だ」と述べた。最近、米国を訪問したキム・ヒョンジョン国家安保室2次長とチェ・ジョンゴン平和企画秘書官なども、米国側に「日本の約束不履行」の状況などを説明したとされる。
カン・ギョンファ長官は今月14~16日(現地時間)、ミュンヘン安全保障会議(MSC)に出席するが、日本の茂木敏充外相と会談を行う可能性もあり、輸出規制と関連して進展した議論が行われるかに注目が集まっている。