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オンラインカフェから始まった自発的参加…「毎週土曜にろうそくを掲げる」

登録:2019-09-29 22:52 修正:2019-09-30 07:40
「検察改革司法積弊清算汎国民市民連帯」主催の第7次ろうそく集会が28日午後、ソウル瑞草洞のソウル中央地検前で開かれ、参加した市民たちがろうそくでウェーブを作り検察改革を叫んでいる=イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社

 28日午後~夜にかけてソウル市瑞草区(ソチョグ)の検察庁舎前の盤浦大路(バンポデロ)などを埋めつくして進行された「検察改革要求ろうそく文化祭」は、3年前の「チェ・スンシル国政壟断事態」の時のろうそく集会を継承する意味も大きいが、違いも少なくない。市民が「開かれた広場」ではなく、自分たちの声を伝えたい検察庁舎の前の車道と歩道を主舞台とし、地域で自発的に集まり上京した人々がかなり多いという点が代表的だ。さらに、ろうそく文化祭を主催した側が、これまで知られていなかった新しい団体という点も違いの一つと言える。

 朴槿恵(パク・クネ)前大統領弾劾要求ろうそく集会以後、最大規模の人波を集めたろうそく文化祭を主催した団体は、「検察改革司法積弊清算汎国民市民連帯」(市民連帯)だ。市民連帯が初めて作られたのは、日本製品不買運動が真っ最中だった7月頃だ。ユーチューブの1人放送チャネル「時事打破テレビ」の愛聴者だったキム・ヒギョンさんは、日本政府が韓国最高裁(大法院)の強制徴用賠償判決に対する報復措置で輸出規制を敢行するというニュースに接して、この放送の他の愛聴者たちと共にオンラインの集い「闘犬国民運動本部」を作った。「ケンカは国民がするから、政府は正攻法で外交力を発揮しなさい」という意味で、市民が集まって「ノー(NO)安倍」運動と日本製品不買運動を企画する空間が必要だという判断から組織されたという。集いは、ダウムカフェを中心に運営され、会員は1万6000人程だ。

 この集いに「検察改革司法積弊清算汎国民市民連帯」という名前がついたのは、チョ・グク法務部長官の人事聴聞会があった今月初めだ。検察がチョ長官候補者の人事聴聞会が開かれた6日夜、チョ長官の妻のチョン・ギョンシム東洋大学教授を起訴したというニュースが伝えられ、カフェの会員たちの間から「検察が起訴権を権力としてむやみに振り回している」という声が上がったという。これに対し彼らは自ら「検察改革司法積弊清算汎国民市民連帯」という名前を付けて、16日に「第1次検察改革ろうそく文化祭」を始め、28日までに計7回進行された。

 市民連帯は、既存の市民団体と連帯することなく、市民の自発的参加だけで集会を開いている。少なくとも数十万人が集まった集会だが、各種の団体旗はあまり見られなかった理由だ。市民連帯は、市民の熱い参加の熱気は「検察の無理な捜査と起訴を見て、自身もその被害者になり得るという問題意識に共感」した結果だと分析した。キム・テヒョン市民連帯代表は29日、ハンギョレとの通話で「捜査権と起訴権をすべて持っている検察権力に対する問題意識は以前からあった。ただし、チョ長官の夫人を起訴し大規模に家宅捜索を行う姿を見たことにより、市民の間からも検察の刃が誰にでも向かうことがありうるという危機意識が生まれたと見られる」と話した。それと共に「実際に検察のチョ長官の自宅の家宅捜索が進行された後に集会参加者が急激に増えた。特に第7次集会時は、光州(クァンジュ)から主催側推算で1000人ほどの市民が上京するなど、地方からも大挙参加した」と付け加えた。主催側は、第1次集会には市民500人、2次には700人、3次と4次に1000人、5次に3000人、6次に3万5000人、7次に150~200万人が集まったと推算している。

 市民連帯は、当分のあいだ毎週土曜日にソウル瑞草洞の検察庁前で集会を続ける予定だ。キム代表は「検察改革がなされるその日まで、瑞草洞でろうそくを掲げ集会を続けようというのが市民連帯執行部の計画」と説明した。キム氏も「長官、さらには大統領にも揺らぐなというメッセージを投げたい」とし「検察は今回の事件を契機に自ら改革対象であることを見せた。市民は検察が改革されるまで同じ場所に集まってろうそくを持つだろう」と話した。市民連帯は他の市民団体と連帯せずに市民の自発的参加だけで集会を続ける方針だ。

キム・ミンジェ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/911353.html韓国語原文入力:2019-09-29 21:17
訳J.S

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