彼らは「『表現の不自由展・その後』の展示セクションの閉鎖について」という題目の同連帯声明で、「私たちが参加する展示会への政治介入が、そして脅迫さえもが行われることに深い憂慮を感じている」と述べた。「ガソリンを使ったテロまがいの予告や、脅迫と受け取れる多くの電話やメールが関係者に寄せられていた事実を私たちは知っている」としたうえで、「そのテロ予告と脅迫に強く抗議する」と明らかにした。
「人びとに開かれた、公共の場であるはずの展示会」が閉鎖されたことに対する問題点も指摘した。彼らは「(展示会の閉鎖が)作品を見る機会を人びとから奪い、活発な論議を閉ざすことであり、作品を前に抱く怒りや悲しみの感情を含めて多様な受け取られ方が失われてしまう」とし、「一部の政治家による、展示や上映、講演への暴力的な介入、そして緊急対応としての閉鎖へと追い込んでいくような脅迫と恫喝に、強く反対し抗議する」と述べた。芸術家たちは「私たちが求めるのは暴力とは真逆の、時間のかかる読解と地道な理解への道筋だ…政治的圧力や脅迫から自由である芸術祭の回復と継続、安全が担保されたうえでの自由闊達な議論の場が開かれることを求める。私たちは連帯し、共に考え、新しい答えを導き出すことを諦めない」と誓った。
同連帯声明には、本展示に参加した韓国作家のパク・チャンギョンやイム・ミンウクをはじめ、タニア・ブルゲラやドラ・ガルシアのような西欧現代美術の巨匠、小泉明郎や津田道子、Chim↑Pomなどの日本現代美術家らが名を連ねた。