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自ら墓穴掘った日本…WTOで「安保理由の貿易制限に反対」

登録:2019-07-31 00:09 修正:2019-07-31 06:39
韓国政府は日本の輸出規制に対応し、世界貿易機関(WTO)への提訴など必要な対応措置を取ることにした=キム・スンミ//ハンギョレ新聞社

 日本政府が世界貿易機関(WTO)の貿易紛争判決で、「安保を理由にした貿易制限に反対する」という意見を強調したにもかかわらず、韓国に対しては安保を問題視し、報復的輸出規制に乗り出した矛盾した行動を示したことが確認された。

 ロシアとウクライナの貿易紛争と関連し、日本政府が世界貿易機関(WTO)1審の判決文(パネルレポート)に公式提出した政府意見書によると、日本政府は「経済外的な理由で、貿易を制限することが乱用されてはならない」と強調した。同時に、安保を理由に貿易制裁に出る場合でも、「必須的安保利益が何なのか具体的に特定されなければならず、貿易措置と必須的安保の間に合理的関連が必要だ」や「安保目的の措置を取る国に一定の判断裁量はあるものの、その措置の正当性を立証する責任がある」などの意見も明らかにした。

 同資料は、ロシアが2014年にウクライナ南部クリミア半島を合併して以来、カザフスタンなどに輸出するウクライナ製品が軍需物資を含む恐れがあるとして、自国領土の通過を阻止した貿易紛争と関連し、世界貿易機関が今年4月に下した1審判決の判決文(パネルレポート)に添付され、世界貿易機関のホームページにて公開されている。世界貿易機関の一般理事会で、加盟国は判決の過程で政府名義の公式意見を提出することができるし、小委員会はこれらの意見をまとめて判決文に盛り込むようになっている。日本は当時、ロシアが安保上の理由でウクライナの貿易を制限することに対し、異議を唱えた。世界貿易機関はロシアが安保上の理由で輸出を制限した措置が正当だと判断したが、これは同機関が安保上の理由による輸出制限が正当だと判断した唯一の事例だ。

 同資料を公開した民主社会のための弁護士会(民弁)の国際通商専門家、ソン・ギホ弁護士は「ロシアはクリミア半島併合などで、ウクライナと準戦時状況でこの輸出措置を取ったにもかかわらず、日本政府は当時『安保を名分にした経済外的な理由で貿易制限を行ってはならない』と批判する公式立場を表明した」とし、「にもかかわらず、今になって韓日軍事情報包括保護協定も結んでおり、安保上の問題もない韓国に対し、安保を理由に貿易報復措置に乗り出したのは、日本政府の公式立場を翻す矛盾した態度」だと指摘した。ソン弁護士は「この資料は韓国が世界貿易機関(WTO)に日本の貿易報復措置について提訴した場合、日本の主張の矛盾を示す根拠になり得る」と話した。

パク・ミンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/903878.html韓国語原文入力:2019-07-30 21:02
訳H.J

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