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メモリー半導体の価格に反騰の兆し

登録:2019-07-16 07:49 修正:2019-07-16 17:48
主なメモリー半導体の現物価格の変動//ハンギョレ新聞社

 下落を続けていたDRAMやNAND型フラッシュメモリーなど、メモリー半導体の価格が反騰の兆しを見せている。日本政府の半導体材料の輸出規制の長期化や追加措置への懸念が高まり、市場の不安が反映されているものと見られる。

 15日、半導体市場調査会社DRAMエクスチェンジの資料によると、パソコンなどに主に使用されるメモリー半導体DDR4 8ギガバイト(Gb)DRAMの現物価格は先週3.26ドルで取引を終え、前週に比べ7.6%上昇した。DDR3 4ギガバイトの現物価格も12日に1.60ドルを記録し、週間の引き上げ幅が12.7%に達した。NAND型フラッシュメモリーの現物価格も上昇傾向にある。サムスン電子とSKハイニックスのメモリー半導体のほとんどは、特定期間に一度策定される固定取引価格で取り引きされるが、毎日のように把握される現物価の流れを通じて、推移をある程度予測することができる。

 このような変化は、今月4日、日本政府が高純度フッ化水素とフォトレジストなど半導体に必須の材料に対する通関手続きを強化したことで、購買心理を刺激した結果と見られる。サムスン電子とSKハイニックスは、高純度フッ化水素の場合、日本の輸出審査が遅延される間生産を維持する代替物量を確保し「最悪の状況は免れた」という立場であり、フォトレジストは細部品目(193ナノメートル未満の波長)の場合は国内のメモリー半導体の生産に使われず、当面の危機はないと説明している。ただし、1回目の規制対象に含まれた極端紫外線(EUV)用フォトレジストは非メモリー半導体に使われるため、サムスン電子の未来の収支に打撃を与える恐れがある。

 それでも「ホワイト国からの除外」など、日本の追加規制に対する懸念がメモリー半導体の価格を刺激している。今年第3四半期から第4四半期、または来年上半期にメモリー半導体価格の反発予想時期が遅れていただけに、今回の危機が在庫の減少や価格引き上げの契機として作用する可能性が大きくなっている。市場ではサムスン電子とSKハイニックスがメモリー半導体の生産を減らす可能性もあるという予測もあるが、各企業はそれを否定している。一部では、日本の輸出規制を利用し、現物市場のディーラーらが呼び値を人為的に調整しているという主張も出ている。

 韓国投資証券のユ・ジョンウ研究員は「今回の輸出規制問題が長期化し、DRAM生産への支障あるいは稼働率調整の可能性が高まれば、価格上昇前に在庫を蓄積しようとする需要を発生させることになる」と述べた。チェ・ドヨン新韓金融投資研究員は「NAND型フラッシュの業況が回復傾向に進入する見通し」だとし、「今年第3四半期から、サムスン電子とSKハイニックスのNAND型フラッシュメモリーの実績改善が期待される」と話した。

ソン・ギョンファ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/901915.html韓国語原文入力:2019-07-15 20:36
訳H.J

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