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朝米が相互に“対話信号”…ポンペオ「ハノイよりましな状況」

登録:2019-06-24 23:44 修正:2019-06-25 07:05
マイク・ポンペオ米国務長官が23日(現地時間)、ワシントンDC近隣のアンドルーズ空軍基地で、サウジアラビア・ジッダに向かう専用機への搭乗に先立って記者会見をしている/聯合ニュース

 ドナルド・トランプ米大統領が、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の親書に肯定的な返信をしたのに続き、マイク・ポンペオ米国務長官が北朝鮮との実務交渉再開に対する強い期待を表わした。こうした中、当初は24日に早期訪韓し北朝鮮側と実務接触を試みると発表されたスティーブン・ビーガン米国務省北朝鮮政策特別代表は、入国を27日に先送りしたことが確認された。

 ポンペオ長官は23日(現地時間)、中東訪問に先立ち、記者たちに「(トランプ大統領が金委員長に送った親書が)朝鮮半島非核化のために北朝鮮と重要な議論の再開にむけた良い土台を提供するものと期待する」と話した。朝米実務交渉がまもなく再開されると予想するかとの取材陣の質問に対しても、彼は「そうなることを願う」として「私たちが(ハノイの時よりも)ましな状況にあると考える」と答えた。それと共に、彼は朝米実務交渉と関連して「今朝北朝鮮側から出た発言を見れば、おそらくとても良い可能性があると思われる」と展望した。ポンペオ長官は「北朝鮮が協議のための準備ができたことを示すならば、私たちは文字どおり直ちに(協議を)始める準備ができている」とも強調した。

 ポンペオ長官のこうした発言は、北朝鮮の主要メディアが23日に伝えたトランプ大統領の親書に対する金委員長の反応を“肯定的信号”と解説したことに伴うものと見られる。労働新聞などはこの日、金委員長が親書に関連して「トランプ大統領の政治的判断能力と格別な勇気に謝意」を表わし「(親書の)興味深い内容を深重に考えてみる」と述べたと伝えた。公開された金委員長の反応から、北朝鮮が「動く準備ができた」というメッセージを読みとり、米国側もいっそう積極的な対話の意思を発信したかたちだ。

 今後はビーガン特別代表の韓国訪問後の進め方と、29~30日の韓米首脳会談に注目が注がれる。複数の外交消息筋はハンギョレに「ビーガン特別代表は27日に訪韓するだろう」と話した。これに先立って、ビーガン特別代表はトランプ大統領より5日早い24日頃に訪韓する予定だったと知られていた。ビーガン特別代表がトランプ大統領の返信となる親書を持って訪韓し、北側に伝達する形式で北側との接触を試みる可能性が議論されもした。だが、すでにトランプ大統領の親書が金委員長に伝えられたうえに、北側の反応もある程度確認されただけに、ビーガン特別代表が早期訪韓する理由がなくなり、日程を先送りしたものと見られる。

 ビーガン特別代表が、訪韓の過程で北側と実務接触をするかはまだ予断しがたい。ただし、ビーガン特別代表とトランプ大統領が訪韓の過程で出す対北朝鮮メッセージが、下半期の朝鮮半島情勢を判断する試金石になると見られる。ビーガン特別代表は19日、「柔軟なアプローチの必要性」を論じて北朝鮮に融和的信号を送ったが、その内容を具体化することはなかった。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/899131.html韓国語原文入力:2019-06-24 19:21
訳J.S

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