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米太平洋空軍司令官「朝鮮半島で爆撃機の飛行を中断した」

登録:2018-11-28 05:56 修正:2018-11-28 07:27
核兵器を搭載できる米軍のB-52戦略爆撃機。チャールズ・ブラウン米太平洋空軍司令官は、朝鮮半島上空における戦略爆撃機の飛行を中断したことを明らかにした//ハンギョレ新聞社

 在韓米軍を管轄する米インド太平洋司令部の主要司令官らが、戦略爆撃機を朝鮮半島で展開しておらず、連隊級の訓練も朝鮮半島の外で行っていると明らかにした。朝米高官級会談と首脳会談を控えて行われている外交プロセスを軍事的に支えていることを強調するためと見られる。

 チャールズ・ブラウン太平洋空軍司令官は26日(現地時間)、韓国政府の要請を受け、朝鮮半島上空における爆撃機の飛行を中止したことを明らかにした。ブラウン司令官は同日、記者団に「我々は外交的交渉を軌道から脱線させる何かをしたくない」としたうえで、「これは我々が韓国上空で(爆撃機の飛行を)行わない理由の一部だ」と述べた。ブラウン司令官が言及した爆撃機は、核兵器を搭載できるB-1やB-2、B-52などを指すものと見られる。

 国防部も昨年11月に北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)級「火星-15型」を発射して以来、これまで米軍の戦略爆撃機が朝鮮半島上空に展開されたことがないと確認した。爆撃機の飛行中断が韓国の要請によるものだという発言については、「こうした事案はどちらか一方の決定ではなく、韓米間の協議を通じて決定されるもの」だと述べた。

 米国が外交交渉のため爆撃機の飛行を中断したことを明らかにしたことで、来年春に予定されている韓米合同軍事演習「トクスリ」でも、米軍の戦略資産が展開されない公算が大きくなった。ジェームズ・マティス国防長官は最近、「外交を阻害しない水準で、トクスリ演習の規模を調整している」と述べた。米国は、北朝鮮の核実験とミサイル発射に対抗し、グァムに配置した戦略爆撃機を朝鮮半島上空で展開することで、軍事的優位を誇示してきた。

 ロバート・ブラウン太平洋陸軍司令官も同日、軍事専門誌「ディフェンスニュース」とのインタビューで、「韓米合同演習の中止をどのように補っているのか」という質問に対し、「大隊級以下単位の訓練には問題がない」と述べた。彼は「最近ハワイやルイス・マックコード合同基地、ワシントン州、さらにアラスカでも、いくつかの状況に対する訓練を行っており、これに韓国軍も招待した」と説明した。彼は「もちろん、多くの兵力が来られるわけではなく、韓国で訓練を行う時ほど良くはない」としながらも、「それでも、訓練をしないよりは確かにましだ」と付け加えた。

 チェ・ヒョンス国防部報道官は「韓米は多様な形の訓練を定期的に実施している」とし、「(米軍司令官らの発言は)朝鮮半島の非核化と平和定着に向けた外交的努力を軍事的に支えるための措置を説明したものとみられる」と述べた。来年度の韓米合同軍事演習の規模を調整する問題については、「実務協議が行われている」と明らかにした。

ユ・ガンムン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/871981.html韓国語原文入力:2018-11-27 22:10
訳H.J

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