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非核化・南北協力・制裁を議論する韓米ワーキンググループが11月発足

登録:2018-10-31 22:53 修正:2018-11-01 07:06
チョン・ウィヨン国家安保室長が30日午後、大統領府でスティーブン・ビーガン米国務省対北朝鮮特別代表と会い、大統領府本館内部を紹介しながら対話している=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

 韓国と米国が、北朝鮮の非核化と米国の相応措置、さらには平和体制構築のための韓米共助を強化するためにワーキンググループ(実務団)を作ることにした。来月発足する韓米ワーキンググループは、外交部が主軸になり関係省庁の実務者が参加する汎政府次元のコントロールタワーとして、南北協力を追求するための「制裁免除」議論も活発に行う見込みだ。

 外交部高位当局者は31日、記者団に会い、このような内容を骨格とした韓米ワーキンググループの運営構想を明らかにした。イ・ドフン朝鮮半島交渉本部長とスティーブン・ビーガン米国務省対北朝鮮政策特別代表が両国の代表を務め、韓国外交部と米国国務省を主軸とし、関係省庁の実務者が事案や必要に応じて流動的に参加すると見られる。

 韓米は今後、南北協力と北朝鮮非核化の推進過程が本格化することに備えて、韓米間の疎通と協力を強化する常時的システムを構築するためにワーキンググループの発足で意見をまとめたという。同高位当局者は「ワーキンググループの最大の目的は、どうすれば韓米が疎通をうまくし頻繁にできるか」にあるとして、イ本部長とビーガン代表が14回会って進展させた協議を「定例化、公式化、体系化する意味がある」と説明した。

 ワーキンググループの具体的役割は、大きく二本の軸に分かれる。一番目の軸は、韓米が北朝鮮の非核化と米国の相応措置、朝鮮半島平和体制構築のための戦略を共有することだ。同当局者が「平和体制構築の入口には終戦宣言、出口には平和協定締結がある」と話したことから分かるように、ワーキンググループでは終戦宣言、平和協定締結のための過程に対する議論もなされる展望だ。

 二番目の軸は、南北の首脳が板門店宣言、平壌共同宣言で約束した南北協力を実行に移すために必要な韓米間の緊密な共助を強化する役割だ。同当局者が「韓国政府は(南北協力事業を)制裁下から抜け出して制裁免除を要請する必要があるかを協議する」として「ワーキンググループで(こうした協議を)することができる」と話した。米国は、韓米が緊密に協議するという前提の下では南北協力事業に否定的でないという。

 米国が最近の南北関係の“猛スピード”を牽制するためにワーキンググループの構成を提案したという一部の憂慮に対して、同当局者は「私たちが提案し、数カ月前から議論してきたこと」と説明した。

 ロバート・パラディーノ米国務省副報道官も30日(現地時間)、スティーブン・ビーガン対北朝鮮政策特別代表の28~30日の訪韓内容を伝えて「最終的で完全に検証された北朝鮮の非核化(FFVD)を達成するための外交的努力を議論するためだった。こうした努力の一部として、(韓米)両政府は外交と非核化努力、制裁履行、そして国連制裁を遵守する南北協力に対する緊密な調整を強化するための新しいワーキンググループを作ることで合意した」と話した。パラディーノ副報道官は、ブリーフィングで「韓米間に意見の不一致があるか」という質問に「米国と韓国は朝鮮半島の非核化に緊密に調整していて、今後もそのようにし続けるだろう」と答えた。

 一方、ビーガン代表は前日、大統領府でチョン・ウィヨン国家安保室長に会う前にユン・ゴニョン国政企画状況室長とも別に面談したと大統領府関係者は明らかにした。この面談は、米国の要請でなされた。大統領府関係者は「南北首脳会談の総括実務を担当する部署が国政企画状況室であり、ユン室長は1回目の首脳会談のためにチョン・ウィヨン特使が北朝鮮に派遣される時、一緒に北朝鮮を訪問し北側の要人と疎通した経験もあり、板門閣の2回目の南北首脳会談にも同席した」として「ビーガン代表が、ユン室長を会っておくべき大統領府実務責任者と感じたようだ」と話した。

ノ・ジウォン記者、ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/868222.html韓国語原文入力:2018-10-31 20:24
訳J.S

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