24日、国会行政安全委員会の会議室で開かれた政治改革特別委員会(政改特委)の初会議。特委委員の中で最多当選のキム・サンヒ共に民主党議員が臨時委員長を務め、委員長を推薦してほしいと言うと、キム・ハギョン自由韓国党議員が口を開いた。「いろいろな経験も多く、この分野について多くの研究もされたシム・サンジョン委員を推薦します」。「シム・サンジョン委員長」に議員たちは異議なしと口をそろえた。「シム・サンジョン委員が国会政治改革特別委員会の委員長に選出されたことを宣言します」。正義党所属のシム議員は、このように自由韓国党の推薦を受け、政改特委委員長に選出された。今年7月、与野党の合意で政改特委委員長に内定し、実際に議事棒を取るまでに3カ月かかったが、委員長選出にかかった時間はたった3分だった。
委員長の席に初めてつくことになったシム委員長は、並々ならぬ感想を述べた。「私にとっては、本日任されたこの政改特委委員長の席は特別に重い。2004年に進歩政党が院内政党になって以来、初めて与えられた『委員長』の席であり、また私が国会議員に3回当選して初めて務めることになった国会職でもある。その役が他ならぬ政改特委委員長という点で、まるで宿命のように感じられる」。選挙制度改革は、故ノ・フェチャン議員の遺志だった。2004年の総選挙で共に国会に入った「政治的同志」を亡くした彼女は、いまや政改特委の委員長となり彼の遺志を受け継ぐことになった。
このために「2020年第21代総選挙」で「民心通りの国会」を作ると約束した。シム委員長は「比例性と代表性を高める選挙制度改革の方向はすでに十分な共感が形成された。具体的な方策と争点も挙げられている」と述べ、スピード感のある選挙制度改革を希望した。現在、政界では政党得票率に比例して議席数を持つ「連動型比例代表制」が選挙制度改革の主要な代案として取り上げられている。
この日選出された各党の幹事たちも、選挙制度改編に力を入れた。共に民主党幹事のキム・ジョンミン議員は「国民に利益になり、国民全体を代表できる議員を選ぶためには、比例性と代表性を高める選挙制度改革が正しい方向だと思う」と述べた。チョン・ユソプ自由韓国党幹事も「われわれの実情に合った選挙制度とは何かを考え、与野党間の合意をつくる過程にしたい」と話した。キム・ソンシク正しい未来党幹事は「政治改革を望む国民の重い叱咤を胸に刻みながら一生懸命に努力する」と誓った。
特委委員のキ・ドンミン民主党議員は、「政改特委が正常化することを待ちわびていた。千辛万苦の末に発足したが、国民に大変申し訳なく思う」と述べた。今年7月26日、政改特委の構成案を国会本会議で通過させたにもかかわらず、特委委員の与野党定数を問題視し特委発足を遅延させた自由韓国党を遠まわしに攻撃した発言だった。キ議員は「(選挙制度改革は)十分に議論され、決定する根拠も十分にある。早くも活動期間延長の話が出ているが、年内に終えてほしい」と付け加えた。この日シム委員長は、今月5日に完了しなければならなかった第21代総選挙の選挙区画定委員会も早急に構成してほしいと特委委員らに訴えた。政改特委は30日の第2回会議で小委を構成し、選挙制度改革議論などに拍車をかける計画だ。
政改特委が選挙制度改革という成果を得るには、まとめなければならない課題が少なくない。民主党は指導部が連動型比例代表制の導入を支持しているが、安定的な支持率を示しているため内部的には現行の地方区中心の小選挙区制を好む気流がある。慶尚道に支持基盤を置く自由韓国党は、都農複合型選挙区制(都市選挙区で2人以上、農村選挙区では1人選出)を主張しており、論争が予想される。政党得票率分の議席数を比例代表で埋める連動型比例代表制を導入するには、議員の定数拡大が避けられない。このための国民の説得と合意も政改特委の役目だ。