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ソウル市教育監「来年から中高生の染色・パーマを許容…校則改正を要請」

登録:2018-09-27 23:43 修正:2018-09-28 08:37
チョ・ヒヨン・ソウル市教育監=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 来年から通学路で髪を銀色や赤色に染めた中・高校生に会うことができるのだろうか。ソウル市教育庁は、来年2学期から中・高生の髪の長さ規制は完全になくし、染色・パーマも許容する方向に各学校の学則改正を推進するよう指示した。

 チョ・ヒヨン・ソウル市教育監は27日「ソウルの中高生頭髪自由化宣言」記者会見で「中高生の頭髪の長さだけでなく、染色やパーマ(頭髪状態)の許容など全面的な頭髪自由化のために、第一線の学校が学校構成員による公論化と意見取りまとめ過程を経てほしい」と要請した。チョ教育監は「生徒たちの頭髪自由化は自己決定権の領域に該当する基本的権利」として「髪の長さだけでなく、頭髪の状態に関する自由化を実現し、生徒の民主的、自律的生活文化を作ろうと思う」と付け加えた。これに伴い、チョ教育監は学校構成員による議論の結果をもとに来年上半期までに「全面的頭髪自由化」のための生徒生活規定(校則)改正手続きも進めてほしいと注文した。

 頭髪自由化は、生徒の人権問題の一つとして学校現場で絶えず改善が進んできた。特に頭髪の長さの自由化は、2012年ソウル市生徒人権条例12条に含まれ、昨年11月ソウル市教育庁の「生徒人権総合計画」にも具体的実行課題の中で「容貌画一化廃止」方案の一つとして含まれ、相当数の学校がこうした方針を受け入れている。ソウル市教育庁によれば、昨年ソウルの中・高校の84%が頭髪の長さを生徒が自由に選択できるよう許容している。市教育庁は「頭髪の長さ自由化も、施行前に提起された懸念とは異なり、取り締まり中心の生徒指導から脱却し、生徒と教師の信頼と疎通の増進により楽しい学校の雰囲気をつくることに貢献していることが明らかになった」と説明した。一方、染色やパーマなど頭髪の状態に関する問題に対しては、依然として保守的な態度を取っている学校が多い。保護者団体の「正しい教育のための全国父母会」が今年7月に発表した「全国の中・高校200校の生徒生活規定点検結果」によれば、88.0%(176ヶ所)が染色とパーマを制限している。ソウル地域に限定すれば、調査対象23校のうち87.0%(20校)が染色・パーマを禁止していた。

 市教育庁の「頭髪自由化宣言」は、勧告形態をとってはいるが事実上“指示”の性格を帯びている。実際、この日の宣言でチョ教育長は「2019年2学期からは頭髪の長さは完全自由とし、“頭髪状態”(染色・パーマなど)も完全自律が望ましいが、相当な熟考と真剣な議論を進め進展があるよう協力してほしい」と話した。

 ソウル市教育庁は「制限のない頭髪状態自由化」をする場合、学校の生活教育での難関が大きく具体的実行においても困難が生じるという教師・父母などの心配を考慮し、学校構成員の積極的な意見を取りまとめる過程を経ることにした。これに伴い、市教育庁は第一線の学校が来年1学期の間にアンケート調査や討論会など公論化と意見取りまとめ過程を経るようにした。合わせてこの結果をもとに“頭髪自由化”に対する学校構成員の合意内容を校則改正案に反映させ、現場に適用するよう要請した。

 一方、この日チョ教育長は「楽な制服」と関連しても年内に意見集約手続きを終え、第一線の学校に送る“ガイドライン”を確定すると明らかにした。「楽な制服」自体に対する論議はないが、“望ましい制服の形”や“制服を定める際の生徒の意見反映比率”などが議論される。公論化手順を踏んだ「楽な制服」規定は、来年上半期の校則改正を通じて、2020学年度から生徒に適用される見通しだ。

ホン・ソクチェ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/863522.html韓国語原文入力:2018-09-27 20:04
訳J.S

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