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開城南北共同事務所の南側初代所長に統一部次官が内定

登録:2018-09-07 06:04 修正:2018-09-07 07:19
チョン・ヘソン統一部次官(最前列)=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 南と北は4・27板門店(パンムンジョム)宣言に明記された「双方の当局者が常駐する開城(ケソン)の南北共同連絡事務所」を18日以前に開所することで合意したと、チョン・ウィヨン大統領府国家安保室長が6日の記者会見で明らかにした。政府は連絡事務所の南側初代所長にチョン・ヘソン統一部次官を内定したとされる。チョン次官が統一部次官を務めながら、連絡事務所長も兼任する“臨時体制”だ。連絡事務所には南側だけで、所長を含めて政府各省庁の関係者などおよそ30人が常駐する計画だという。

 5日に文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特別使節団を率いて平壌(ピョンヤン)を訪問したチョン室長は同日、大統領府で訪朝結果を発表し、「南北は双方の当局者が常駐する南北共同連絡事務所を南北首脳会談の開催前に開所することで合意し、必要な協力を進めていくことにした」と明らかにした。政府は当初、連絡事務所を8月中に開所する計画だったが、米国や北朝鮮との協議に時間がかかり、開所が見送られてきた。

 文在寅大統領は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と4・27板門店宣言を共同発表した際、連絡事務所と関連して「非常に重要な合意」だと述べており、8月15日光復節記念式典での演説でも「今後、常駐代表部へと発展することになる南北共同連絡事務所」だと強調するなど、壮大なビジョンを示した。政府は、文大統領のこのような強力な意志に基づいて、連絡事務所所長を大統領府首席秘書官レベルの次官級の政務職とする方針を決め、人選作業を行ってきた。

 その結論が「統一部次官兼職体制」だが、直ちには次官級の政務職を新たに設けられない政府組織法上の現実的難点が最も大きく作用したものと見られる。いったんチョン次官は1週間に1日程度を開城連絡事務所で業務を行う方法で、兼職業務をこなしていく計画だという。事実上非常勤体制に近く、「連絡事務所長の任務を忠実に遂行できない恐れがある」という憂慮の声もあがっている。このような事情のため、政府は、いったん統一部次官の兼職臨時体制として運営しながら、早期に政府組織法の改正を進め、「次官級の常勤所長」体制に再編する計画だという。

 北側は開城で行われた南北実務協議の過程で、初代所長に誰を任命するかをまだ通知していないという。ただし、特使団の平壌協議過程での情報提供が行われたかは確認されていない。

イ・ジェフン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/861072.html韓国語原文入力:2018-09-06 21:59
訳H.J

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