文在寅(ムン・ジェイン)大統領は9日、安倍晋三首相に「朝米首脳会談を成功させようとする両首脳の意志は大変固い」と話した。
文大統領はこの日、東京で安倍首相と昼食を兼ねた2時間あまりの韓日首脳会談で「朝米首脳会談の成功が非常に重要だが、ドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長はともに成功させようとする意志が大変固いと見ている」とし、「朝米首脳会談の成功のために、日本は最後まで支持してほしい」と呼びかけた。両首脳の会談は2月9日の平昌(ピョンチャン)冬季五輪の開幕式から3カ月ぶりに行われた。
「対北朝鮮制裁の緩和や解除は時期が重要だ。豊渓里(プンゲリ)核実験場を閉鎖したり、大陸間弾道ミサイルを撃たないことだけで見返りを与えてはならない。北朝鮮の追加的で具体的な行動が必要だ」と述べ、警戒心を表した安倍首相に、文大統領は「韓国が国際社会の決議なく独自に制裁を緩和するのではないかという心配は全く無用だ」と答えた。キム・ウィギョム大統領府報道官は「文大統領は平昌冬季五輪の時も北朝鮮選手団の運送、宿泊、装備など支援の一つ一つを国連や米国の制裁に違反しないように協議しながら進めた」とし、「韓国が独自にあるいは任意に北朝鮮と経済協力を行うことは不可能だ。現在は制裁に抵触しない範囲で、離散家族再会や造林、害虫や山火事の防止などを行えるだろうと話した」と伝えた。
安倍首相の「平和体制が構築されるためには地域の安全保障という内容が盛り込まれなければならず、北東アジアの安全保障の議論に日本も参加したい」という要請に対し、文大統領は「平和協定は戦争当事者同士で合意するものであり、もっと広い意味で朝鮮半島と北東アジアの平和体制の構築には日本が必ず参加すべきであり、協力していただきたい」と答えた。終戦宣言や平和協定には南北米または南北米中が当事者であることを明確にしながら、今後の議論には日本が参加すべきだという点を明確にしたわけだ。文大統領は、日本軍慰安婦問題と関連して「未来志向的にこの問題を解決していこう」と述べた。
一方、安倍首相は昼食が終わる頃、就任1周年を迎えた文大統領にお祝いのケーキをプレゼントした。