南北首脳会談を5日後に控えた22日、大統領府は文在寅(ムン・ジェイン)大統領主宰で議題関連の最終点検会議を開き、慌しく動いた。
ユン・ヨンチャン大統領府国民疎通秘書官は同日の春秋館で記者会見を開き、「文大統領が南北首脳会談の議題と関連した最終点検会議を主宰した」と述べた。同日、事前予告なしに招集された会議には文大統領をはじめ、イム・ジョンソク秘書室長やチョン・ウィヨン国家安保室長、チャン・ハソン政策室長、ソ・フン国家情報院長、チョ・ミョンギュン統一部長官が出席した。南北首脳会談の公式随行員に含まれたソン・ヨンム国防部長官とカン・ギョンファ外交部長官は含まれなかった。大統領府関係者は「会談の議題や合意文の内容などが包括的に論議された」と話した。イム・ジョンソク首脳会談準備委員長は今月17日、非核化や平和体制の構築、南北関係の改善という従来の3大議題に加え、板門店(パンムンジョム)での随時首脳会談の定着や非武装地帯の平和地帯化、離散家族再会の実現なども主要な議題になるだろうと言及した。同日の会議では前日、北朝鮮が電撃的に発表した豊渓里(プンゲリ)核実験場の廃棄や核実験・大陸間弾道ミサイル(ICBM)試験発射の中止に関する分析と、それに伴う協議の戦略も検討されたという。これに先立ち、大統領府は21日、「豊渓里の核実験場の廃棄と中長距離ミサイル試験発射の中止決定を歓迎する」とし、「北朝鮮の決定は全世界が念願する朝鮮半島非核化に向けた意味ある進展」だと評価した。
南北は23日、第3回儀典・警護・報道分野実務会談を開くことにした。ユン首席は「今日、北側が実務会談を板門店(パンムンジョム)の北側地域の統一閣で開催することを提案し、私たちも同意した」と述べた。第3回実務会談では、南北首脳会談当日の文大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の最初の面会や会談場への移動経路、首脳間の直通電話(ホットライン)による電話会談の時期、金国務委員長の夫人、李雪主(リ・ソルジュ)氏の出席有無などを調整するものと見られる。大統領府関係者は「第3回実務会談の結果次第で、南北高官級会談開催の有無が決まるだろう」と話した。大統領府では、南北が多様な対話チャンネルを通じて順調に会談の準備をしているため、高官級会談の開催とチョン・ウィヨン室長かソ・フン国情院長の追加訪朝の必要性は大きくないと見ている。
大統領府は今後の南北首脳会談の準備日程も公開した。大統領府関係者は「24日に板門店で最終点検とリハーサルを行い、25日には会談会場の板門店(平和の家)と内部の美術品や家具を公開してから、26日午前にはイム・ジョンソク準備委員長が会談と関連して最終的なブリーフィングを行なう」とし、「会談当日の27日には金正恩国務委員長の訪韓場面から両首脳の芳名録への署名、会談場への入場、冒頭発言の場面が世界に立体的に生中継される」と話した。
ユン首席は、会談集中型のコミュニケーション▽私の手の中の首脳会談(スマートフォンなどで見られる会談)▽国民と共にする会談△世界と共にする会談など、南北首脳会談の4大疎通広報基調を発表した。大統領府関係者は「南北首脳会談取材陣が34カ国の海外メディア記者団858人を含め、3千人を超える見込み」だとし、「これは2000年(約1千人)と2007年(約1700人)の2倍以上で、スポーツ行事を除いて政府が開く行事中には史上最大のもの」だと話した。