本文に移動

挺対協「12・28合意を破棄し、和解・癒やし財団を解散せよ」

登録:2017-12-28 07:30 修正:2017-12-28 07:43
光化門広場では、広場の真ん中に日本軍「慰安婦」被害者を象徴する300個の空いた椅子が置かれた「空いた椅子に刻んだ約束」のパフォーマンスが開かれた//ハンギョレ新聞社

 韓日日本軍慰安婦被害者問題の合意を検討するタスクフォース(「慰安婦合意」TF)調査の結果、朴槿恵政府の「裏合意」が明らかになり、市民社会は激昂した反応を見せた。日本との屈辱的な合意だけでなく、合意後も持続的に被害者と国民を欺いてきた事実が露見したからだ。

 韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)などの市民団体は「12・28合意」2周年を翌日に控えた27日、ソウル光化門(クァンファムン)外交部庁舎正門前で記者会見を開き、「朴槿恵(パク・クネ)政府は、民主的な手続きなく被害者たちを排除したまま日本と合意を結んだ」とし、「裏合意が明らかになったため、文在寅(ムン・ジェイン)政府は12・28合意を無効化して和解・癒し財団を解散すること」を求めた。尹美香(ユン・ミヒャン)挺対協代表は「TFの結果を待つ間に(慰安婦被害者の)ハルモニ(おばあさん)8人が亡くなった。私たちはもうこれ以上待つことはできない。待ち続けるハルモニたちを放置した政府は、責任をもって報告書の結果に応えなければならない」と話した。パク・チョンウン参与連帯事務処長は「もしかしてと思ったが、やっぱりだった。12・28合意が発表された時、セヌリ党・政府・大統領府は歴代政権で果たせなかった外交的成果を成し遂げたと自画自賛した。必ず記憶し続け、処罰しなければならない」と話した。彼らは「慰安婦合意」TF活動については「日本軍性奴隷制の被害女性たちと関連団体らが提起してきた合意過程などに対する問題提起が調査結果に反映され、肯定的に評価する」と明らかにした。

 「慰安婦」問題解決に向けて日本で活動している市民団体も力を加えた。日本軍「慰安婦」問題解決全国行動の方清子(パン・チョンジャ)事務局長は「もう韓国政府は植民地意識から抜け出し、被害者と韓日未来世代のために歴史問題を正しく解決しなければならない」とし、「私たちは日本で韓日合意の無効化に向けて最後まで闘う」と話した。

 ただ、挺対協は「慰安婦合意」TFの限界も一緒に指摘した。挺対協は「結果報告書を見ると、『日本の法的責任や責任の認定という言葉を引き出すことはできなかったが、責任の痛感という表現を通じて進展を見せた」と評価したが、責任の痛感という表現を進展と見ることはできない」とし、「被害者たちの意見が全く反映されていない、『慰安婦合意』TFの恣意的な評価」と指摘した。

 この日、日本軍慰安婦被害者が暮らす京畿道広州市(クァンジュシ)のナヌムの家では、イ・オクソンさん(90)、パク・オクソンさん(93)・ハ・ジョムヨンさん(95)などが不自由な体でTFの結果発表の生中継を見守った。ナヌムの家のアン・シングォン所長は「慰安婦合意は一方的な権力の独断だった」と明らかにした後、「(調査結果をみると)はやはり朴槿恵政権時代に行われた間違った合意だった。即時廃棄しなければならない」と主張した。

 今年最後に開かれた同日の水曜集会では、日本政府の公式謝罪を要求する声が続いた。この日の第1315回水曜集会には、今年亡くなった8人の日本軍「慰安婦」被害者を追悼する場が設けられた。水曜集会の舞台の横の壇上に8つの遺影が置かれた。「パク・チャスンさん、イ・スンドクさん、キム・グンジャさん、ハ・サンスクさん、イ・キジョンさん、ソン・シンドさん…」。司会を務めた俳優のクォン・ヘヒョさんが、今年亡くなった被害者のハルモニ(おばあさん)の名前を順番に呼んだ。クォン氏は「この方々は、日本政府から一言も謝罪を聞くことができず、12・28TF結果も聞かないまま人生を終えた。日本政府の公式謝罪、法的賠償を受けるまで最後まで闘うのが、韓国にできる最善の追悼」だと話した。同日の水曜集会には、マイナス5度(昼12時基準)の酷寒にも関わらず600人以上(主催側推算)の市民たちが菊の花とバラの花を持って集まった。

 水曜集会を終えた市民たちは、被害者のハルモニたちの遺影を持って平和の少女像から光化門広場まで500メートルあまりを行進した。「韓日合意を直ちに破棄せよ」、「日本政府は公式に謝罪し、法的賠償せよ」、「和解・癒やし財団を直ちに解散せよ」などのスローガンが鍾路区(チョンノグ)平和路(ピョンファロ)一帯に響き渡った。

 光化門広場では「空いた椅子に刻んだ約束」のパフォーマンスが続いた。広場の真ん中に日本軍「慰安婦」被害者を象徴する300個の空いた椅子が置かれた。同日の水曜集会に出席した人々は「亡くなった慰安婦被害者に対する追悼の気持ちを約束と行動につなげよう」という意味で、空いた椅子に座って約10分間沈黙するパフォーマンスを行った。

コ・ハンソル、チャン・スギョン記者、広州/キム・ギソン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/825336.html韓国語原文入力:2017-12-27 21:31
訳M.C

関連記事