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“深刻”な民間医療保険依存…加入率87%、保険料3万円

登録:2017-12-18 08:51 修正:2017-12-18 13:03
文在寅大統領が8月9日、ソウル瑞草区ソウル聖母病院を訪問し、健康保険の保障の強化について発表している=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 がん保険や傷害保険など各種の民間医療保険に加入する世帯が全体の87%に達することが分かった。国民健康保険の保障率が十分でないためと見られる。民間医療保険加入者が払う月平均保険料は29万ウォン(約3万円)に達した。

 17日、国民健康保険公団傘下の健康保険政策研究院の「2017年度健康保険制度国民認識調査」結果によると、民間医療保険に加入した世帯員が一人でもいる世帯の割合が86.9%だった。この調査は8~9月、20~69歳の全国の国民健康保険加入者および被扶養者2千人を対象とした。このうち、自分が払う民間の医療保険料がいくらなのか知っている人は66.1%で、彼らが納める保険料は月平均28万7千ウォン(約3万円)だった。より具体的に見ると、20万~50万ウォンが52.0%で最も多く、月50万ウォン以上を出すと回答した人も12.9%に達した。研究陣は「全国民を対象に健康保険制度を運営しているにもかかわらず、家計の実質的医療費負担の加重で『補充型民間医療保険』が拡大していることを意味する」と分析した。

 実際、代表的な補充形民間医療保険の実損医療保険に加入した世帯は全体調査対象世帯の83.5%、彼らの月平均保険料は14万7千ウォン(約1万5千円)と把握された。これら世帯の69.2%は加入の理由として「疾病や事故による家計の経済的負担を減らすため」とし、28.4%は「国民健康保険のサービス保証が足りないと判断するため」と答えた。また、世帯の月平均所得が高いほど、健康保険料納付額が多いほど、民間医療保険加入率も高かった。一方、月所得200万ウォン(約20万円)未満の世帯は、民間医療保険加入率が低かった。国民健康保険の低い保障率が医療・健康の両極化へとつながっているといえる。2015年基準の国民健康保険の保障率は63.4%に止まっている。経済協力開発機構(OECD)34の加盟国平均は80%に上る。

パク・キヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/823844.html韓国語原文入力:2017-12-17 20:28
訳M.C

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