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米国務長官「北朝鮮も対話再開に前提条件つけるな」

登録:2017-12-17 23:07 修正:2017-12-18 07:37
ティラーソン米国務長官が13日、ワシントンで開かれたアトランティック・カウンシルと韓国国際交流財団の共催で開かれたフォーラムに参加し、北朝鮮に対する条件なき対話意志を明らかにしている=ワシントン/新華聯合ニュース

 レックス・ティラーソン米国務長官は、韓米合同軍事演習の縮小・中断など、北朝鮮が掲げた対話再開の前提条件を受け入れないと明らかにした。「前提条件なき対北朝鮮対話」の用意があると明らかにしたティラーソン長官が、北朝鮮も対話再開には条件を付けるなという一種の「逆攻勢」をしたものと分析される。

 ティラーソン長官は15日(現地時間)、ニューヨークの国連本部で「不拡散および北朝鮮」を主題に開かれた国連安全保障理事会(安保理)長官級会議を終えた後の記者会見で「“凍結対凍結”や、何らかの対北朝鮮制裁緩和、人道支援再開も、対話の前提条件として受け入れない」と述べた。“凍結対凍結”は、中国が提案した“双中断”の米国式表現であり、北朝鮮の核・ミサイル実験と韓米合同演習の同時中断を称する。

 ティラーソン長官は「北朝鮮の核・ミサイルプログラムの放棄が、依然として米国の対話再開条件なのか、トランプ大統領も会談の開始の有無や時期と関連してあなたと同じ立場か」という記者たちの質問に、このように明らかにした。

 北朝鮮が半官半民対話やジェフリー・フェルトマン国連政務担当事務次長の訪朝を通じて、朝米対話の再開条件として、韓米合同演習の中断・縮小▽対北朝鮮制裁緩和▽人道主義支援再開などを要求した点に照らしてみれば、ティラーソン長官の発言は北朝鮮のこうした要求に反論する形で自身に対する質問を避けたわけだ。

 ティラーソン長官はこの日の安保理冒頭発言でも、先週の自分の「条件なき対話」提案発言について具体的に言及しなかった。彼は「先週私が話したように、北朝鮮との対話がなされる前に、威嚇的行動の持続的中断がなければならない。北朝鮮は自発的に交渉のテーブルに復帰しなければならない」と曖昧に話した。これまで対話再開の「核心的条件」だった「北朝鮮の非核化に対する意志表明と真正性ある行動」を再び持ち出しはしなかった。彼は先週、ワシントンで開かれたフォーラムでこれを「非現実的」と主張したことがある。

 ティラーソン長官の安保理発言および記者会見の内容は、積極的に解釈すれば朝米が互いに「探索的対話」に対しては条件を付けることは止めようという意味と見ることができるが、明確ではない。自身の「条件なき対話」発言に対する内外の批判に対する希釈性発言とも見える。

 AFP通信は、あらかじめ準備された原稿ではティラーソン長官が前提条件なき対話提案を繰り返す計画だったが、実際の安保理会議での発言ではこの字句が除かれたとし、ホワイトハウスを意識した措置と解説した。ワシントンポストは「ホワイトハウスの参謀陣は、ますますティラーソン長官に対していきりたっていて、彼が席に長くはとどまれないだろうと伝えた」と報道した。

 チャ・ソンナム国連駐在北朝鮮大使はこの日、安保理会議に利害当事国の資格で参加し「北朝鮮は責任ある核保有国であり、不拡散義務を誠実に履行するだろう」と明らかにした。北朝鮮核問題の焦点を「非核化」ではなく「不拡散」問題に変えようとする意図と見られる。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/823855.html韓国語原文入力:2017-12-17 16:35
訳J.S

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