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自由韓国党、慰安婦被害者支援予算の増額にブレーキ

登録:2017-11-24 04:46 修正:2017-11-24 09:38
日本軍「慰安婦」被害のつらい歴史を記憶し記録した「遺品展示館と追慕記録館」=ナヌムの家提供//ハンギョレ新聞社

 女性家族部が朴槿恵(パク・クネ)政府時代に減らされた日本軍慰安婦被害者に対する支援予算を10億ウォン(約1億円)近く再び増額したが、自由韓国党の反対で国会予算決算特別委員会の予算案調整小委員会で審査が保留された。

 予算決算委員会調整小委は22日午後、女性家族部所管の「日本軍慰安婦被害者の生活の安定および記念事業」の来年度予算37億4600万ウォン(約3億8千万円)の適切性を審査した。朴槿恵政権時代に可決された2017年度同事業の予算に比べ、9億5700万ウォン(約9800万円)が増えた来年度の予算には、生存している慰安婦被害者のための生活安定資金や介護費、療養・病院費、慰安婦関連の追悼・展示・学術行事、慰安婦歴史館の設立に向けた基礎研究支援費用などが含まれている。

 しかし、調整小委の委員である自由韓国党のキム・グァンリム議員は「(増額された予算によると民間団体を支援する)民間の経常補助が7億4600万ウォン(約7600万円)だ。保留して(どのような団体に支援するのか)内容を詳しく検討しなければならない」と主張した。これに対し、共に民主党のユ・スンヒ議員は「このような予算も保留させるのか」と批判した。同日調整小委員会に出席した政府側の人物が「今回増える予算の中には『ナヌムの家』で生活する慰安婦被害女性9人に対する療養・健康事業の4億ウォン(約4千万円)などが含まれている」と説明しながら、予算原案の維持を要請したが、結局、自由韓国党の反対で審査が見送られた。

 「ナヌムの家」のアン・シングォン所長は23日にハンギョレと行った電話インタビューで、「ハルモニ(おばあさん)たちが90代の高齢なので、一日中横になっている方も多く、食事も手伝わなければならないなど、集中ケアが必要だ。病院・療養費用も以前より増えざるを得ない」と話した。アン所長は「慰安婦被害関連の民間団体は(財政的に)困難な状況を迎えている」とし、「与野党が口を揃えてハルモニたちを助けなければならないと言うが、実際の予算審査過程では態度を変える場合もある」と指摘した。

 共に民主党のウ・ウォンシク院内代表は同日、党政策調整会議で、慰安婦被害女性支援予算が保留されたことについて「自由韓国党は歴史が怖くないのか」と批判した。

 これに対し、自由韓国党のキム・グァンリム議員は「『慰安婦』の三文字が入っているから、削減しようとしているわけではない」とし、「この事業の予算がかなり増えた。(増額内容を)見てみると、民間に対する経常補助を通じて民間団体を支援しようとしているが、審査を(いったん)保留し、団体と事業内容を詳しく検討してみようということ」だと話した。

ソン・ホジン、キム・ナムイル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/820500.html韓国語原文入力:2017-11-23 21:52
訳H.J

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