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米中首脳会談、米中がそれぞれ望む3項目

登録:2017-11-08 23:48 修正:2017-11-09 08:02
8日、ドナルド・トランプ米大統領とメラニア夫人が専用機で北京に到着した=北京/AP聯合ニュース

 ドナルド・トランプ米大統領が8日、初の中国訪問日程を始め、米国と中国はそれぞれ異なる3つの目標を持って二大強国の協議に入ると見られる。

 まず中国は、両国の関係に対するトランプ大統領の明確な立場を聞くものと見られる。中国社会科学院米国研究所の劉衛東副研究員は8日「サウスチャイナ モーニングポスト」に「米国は実用的問題を優先した後に戦略的関係を発展させる方式で中国に応対しようとしているが、中国は米国が先に関係を規定した後に個別問題の具体的解決法を扱うことを望む」と述べた。特に前任のバラク・オバマ大統領が中国と「平和な戦略的関係」の必要性を強調したのとは違い、トランプ大統領は米国の地域戦略において中国がどんな意味を持つのか、米中がどのような共同の目標を追求するかを明確にしたことがない。

 中国はまた、台湾や南シナ海のように中国が“主権”を主張する問題で、トランプ大統領が既に明らかにした立場を再確認することを期待しているという解説もある。特に中国は、トランプ大統領の就任以後に台湾問題と関連した米国の立場を何度も強調してきた。機会があるたびに中国は「米国は『一つの中国』原則と3大共同声明(1972・78・82年に中米が出した声明)を守ることを望む」と強調してきた。逆説的に言えば、これはトランプ大統領が立場を翻意するのではないかという危機感とも見える。

 実際、トランプ大統領は昨年の当選者時期に、蔡英文台湾総統の祝いの電話を受け、中国の反発を買ったことがある。彼は「一つの中国」原則を他の問題と連係させて交渉することがありうるという立場で論議をもたらし、その過程で習近平国家主席との電話通話も遅れた。楊潔チ中国国務委員の米国訪問とトランプ大統領の娘イヴァンカ氏の中国大使館春節(正月)行事出席を経て雰囲気は多少緩和され、就任20日後に行われた初めての電話通話でトランプ大統領は「一つの中国」原則を尊重すると明らかにした。

 中国は、トランプ大統領が米中貿易の不均衡を繰り返し批判するムードの転換も望んでいると見られる。上海国際問題研究院の張哲馨研究員は「中国は相互にウィンウィンな環境では、文化、金融のような一部の分野を米国に開放する準備ができている」としつつも「だが、トランプ大統領就任後の10カ月間に進行されたように米国の要求に簡単に応じる方式ではないだろう」と話した。中国は米国の先端技術製品の輸出の許容と航空・宇宙産業分野での協力、そして米国の一帯一路事業への参加などを期待している。

 一方米国は、今回の歴訪を通じて昨年3470億ドルに達した対中貿易赤字を解消し、中国が北朝鮮核問題解決のために一層強い圧迫と役割を果すよう確約を得る一方、長期的に安定した米中関係を設けるなどの目標を立てていると見られる。8日、北京の人民大会堂では汪洋新政治局常務委員(副首相)とウィルバー・ロス商務長官が出席した中、米中間に生命科学、航空、スマート製造などの分野にわたる90億ドル規模の契約が締結された。中国オンラインショッピング会社の京東は、肉類など米国商品を20億ドル分購入することにした。

 人権運動陣営では、トランプ大統領が7月に亡くなった人権運動家であり作家の劉曉波の夫人で軟禁状態にあると知られる劉霞問題を含め、人権問題への言及を期待している。

北京/キム・ウェヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/818095.html 韓国語原文入力:2017-11-08 20:45
訳J.S(1673字)

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