小中高校で働く給食調理師など非正規職労働者1万9千人が、29~30日の両日間ストライキに参加する。これに対し一部の学校の給食がパンと牛乳で代替されたり、保護者が直接弁当を作って持たせなければならなかった。教育部が集計した統計によると、全国の小中高校1万1304校のうち、4033校の非正規職労働者1万8678人が30日にストに入り、2186校(19.3%)で給食が中断される。全国教職員労働組合所属の教師約450人もそれに参加する。市・道教育庁別に見ると、済州(チェジュ)と慶尚北道・蔚山(ウルサン)・大邱(テグ)・全羅北道を除いた12カ所の教育庁傘下の非正規職労組が29日のストに参加し、30日には大邱と全羅北道の労組も合流する。今回のストは全国学校非正規職労組・全国教育公務職本部・全国女性労組に所属するメンバーのうち、学校内の非正規職の集まりである「全国学校非正規職連帯会議」(連帯会議)が主導している。
彼らの要求は、正規職への転換▽勤続手当の引き上げ(現在の月2万ウォン(約1980円)から月5万ウォン(約4950円))▽給食費手当の差別解消などだ。パン・ジョンオク民主労総全国学校非正規職労組政策局長は「公共部門の非正規職70万人の半分の35万人が属している学校から、非正規職の撤廃、良質な雇用創出モデルを示してほしい」と要求した。30日、国会人事聴聞会が予定されているチョ・デヨプ雇用労働部長官候補者は、カン・ビョンウォン共に民主党議員の「学校の非正規職問題をどう解決していくか」という書面質疑に「政府は公共部門の非正規職の雇用安定とともに、無期契約職の待遇改善も段階的に推進する予定」と明らかにした。
学校の非正規職の数は、教育公務員職(学校会計職員・調理員・ケア専門士・司書補助)14万1173人、放課後講師16万4870人、派遣・契約2万7266人、期間制教師4万6666人など38万人だ。彼らの雇用形態は週15時間未満の超短期契約職から、定年が保障される無期契約職までさまざまだ。
連帯会議側は「『非正規職の総合デパート』である学校非正規職は、雇用不安と賃金など待遇差別に苦しんでいる」と話した。常時・持続的業務に1年以上勤務した場合にも無期契約の転換率は41.6%に止まり、教務実務士など常時・持続的業務が明確な労働者も無期契約の対象から外されているためだ。また、平均賃金は正社員の60%、給食費・祝日休暇費などは40%にとどまっている。パン・ジョンオク政策局長は「どんなに一生懸命働いても昇進、昇給もなく、1年目と同じ職級の無期限契約職は決して正規職ではない」とし、「私たちの子どもの世代には非正規職雇用を引き継がせないために、ストに突入した」と話した。
非正規職労働者たちは事前にストを予告し、教育庁や各学校は対策を設けた。30日、給食が中断される2186校のうち、576校は弁当を持って来るよう各家庭に事前通知し、1326校はパン・牛乳給食、155校は学校の授業を短縮した。129校は野外学習・学芸会などを行った。
京畿道烏山市(オサンシ)の光成小学校では、数回の会議を経て生徒らが各自弁当を持って来ることができるよう家庭に知らせた。学校側は「夏の蒸し暑い気候で弁当が傷むのではないかという保護者の心配を軽減するために朝からエアコンを稼動し、教室を涼しい状態に保った」と明らかにした。世宗市(セジョンシ)のある中学校では「(連帯会議から)ストの公文書を受け取り、保護者に家庭通信文を送った後、パンと牛乳で代替給食を行った」とした。