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誠実に調査受けると言っていた朴大統領「捜査サボタージュ」

登録:2016-11-16 00:39 修正:2016-11-16 07:37
朴槿恵大統領の弁護人のユ・ヨンハ弁護士が今月15日午後、ソウル瑞草洞のソウル高検前で記者団の質問を受けている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 大統領府が15日、朴槿恵(パク・クネ)大統領の弁護人に代表的な「院外朴槿惠派」として知られるユ・ヨンハ弁護士(54)を選任し、調査日程や方法、場所などを検察と原点から協議する方針を明らかにした。調査に向けた準備を理由に日程を最大限遅らせて、調査方式も可能な限り書面調査に制限するということだ。朴大統領が「検察の調査に誠実に臨む」と公言したにもかかわらず、検察調査を事実上無力化し、「時間稼ぎ」に乗り出したという批判の声があがっている。

 ユ・ヨンハ弁護士は同日、ソウル瑞草洞(ソチョドン)の検察庁社前で記者会見を開き、「大統領に対する明日(16日)の調査は不可能だ」と明らかにした。彼は「疑惑を整理して弁論を準備するに最小限の時間が必要だ」としたうえで、「今後、検察と調査日程と方法を協議して合理的に調査日程が調整されることを望む」と述べた。朴大統領に対する調査を遅らせて、今月20日に拘束期限が満了するチェ・スンシル氏の起訴状に朴大統領の容疑内容が明記されることを阻止するための「小細工」とみられる。

 ユ弁護士は大統領に対する調査そのものに否定的な姿勢を示した。彼は「大統領が任期中に捜査・裁判を受ければ、国政がマヒして国論が分裂するため、最小限の保護装置が必要だ」としながら、「原則的に大統領に対する捜査は不適切であり、本人同意の下に捜査を行うとしても、最小化する方法で調査すべきだと考える」と明らかにした。調査方法については「原則的に書面調査が望ましく、やむを得ず対面調査をしなければならない場合は、当然その回数を最小化すべきだ」と述べた。調査の時期も「チョン・ホソン元秘書官など関係者の調査を通じて事実関係をほとんど確定した後に大統領を調査するのが合理的だ」と主張した。朴大統領に対する調査に「最大限遅く、それもできるだけ書面で」協力するということだ。

 ユ弁護士の発表は、大統領府との調整を経たものとみられる。大統領府は、朴大統領の容疑が検察の調査を通じて公式化され、「朴大統領の退陣要求」が法的正当性を得られる状況を懸念している。検察の調査を最小化し、弾劾を進める政界の動きを可能な限り先延ばししようとする意図とみられる。しかし、朴大統領のこのような態度は今月4日「必要なら、私も検察調査に誠実に臨み、特検捜査も受け入れる」と公言したのとはかけ離れたものだ。

 野党は「調査を回避してチェ・スンシルとドアノブ3人衆など側近を守ろうとしている」(キ・ドンミン共に民主党院内報道官)、「証拠隠滅のための時間稼ぎと小細工」(ソン・クムジュ国民の党首席広報担当)と批判した。

 キム・スナム検察総長は同日、記者団に「現在の捜査状況に照らしてみれば、大統領に対する直接調査は避けられない。速やかに調査が行われるように最善を尽くす」としながらも、具体的な時期は言及しなかった。

チェ・ヘジョン、ソ・ヨンジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/770459.html 韓国語原文入力:2016-11-15 20:59
訳H.J(1647字)

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