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排ガス不正の韓国日産に集団訴訟を推進

登録:2016-05-18 01:00 修正:2016-05-18 06:27
韓国日産のキャシュカイ=日産提供//ハンギョレ新聞社

 

 排出ガス不正疑惑を受けている韓国日産を相手に集団訴訟が推進される。 韓国国内で輸入車に対する集団訴訟が行われるのはフォルクスワーゲンに続き二例目。

 法務法人「パルン」のハ・ジョンソン弁護士は17日、日産のスポーツ実用車(RV)「キャシュカイ」の所有者を集め、輸入・販売会社の韓国日産とディーラーを相手にソウル中央地裁に不当利得返還請求訴訟を起こすことにしたと明らかにした。

 前日、韓国環境部は昨年12月から今年4月まで韓国国内で販売されたディーゼル車20車種を調査した結果を基に、韓国日産のキャシュカイが排出ガス量を不法に操作した事実を確認したと発表した。 キャシュカイはルノー日産アライアンスに所属する日産が製作し、ルノーが開発した排気量1.6リットル級エンジンを装着した。 問題になった車両は韓国で814台が販売された。

 これに先立つ“ディーゼルゲート”で苦境に立たされているフォルクスワーゲンに比べれば被害者数は多くない。 だが、ハ弁護士は「環境部発表どおりなら韓国日産が車両購買者をだましたことが明らかで、勝訴の可能性も充分ある」と話した。

 しかし、韓国日産は「今まで日産が製造したいかなる車両にも不法な操作や任意設定装置を使ったことはない」として環境部発表に反論している。 韓国日産は自社ホームページを通じて「キャシュカイはヨーロッパでユーロ6認証を満たしたように、韓国でも適法な認証手続きを通過した」とし「韓国国内基準と同様に厳格なテストを行っているヨーロッパ連合(EU)規制機関も日産車両に対して排出ガス低減装置に対する任意設定をしていないとの結論を出したことがある」と主張した。 今後の訴訟過程できっ抗した攻防を予告する内容だ。

 今回の環境部調査で日産キャシュカイに次いで窒素酸化物を多く排出したことが明らかになったルノーサムスンのRV車、QM3に対しては、ハ弁護士側が自主検証を行うことにした。 QM3はキャシュカイとは異なり排出ガス不正と任意設定装置の使用は確認されなかった。 しかし、屋外道路走行試験で室内認証より17倍多い窒素酸化物を排出したと調査された。

 昨年排出ガス低減装置の不正が露見したフォルクスワーゲングループの問題車両は、韓国国内で14万6千台が販売されたと推算される。 これと関連して韓国国内の集団訴訟参加者は4400人に達する。 現在米国で進行中のフォルクスワーゲン集団訴訟が今年中に結論が出れば、韓国での訴訟にも少なからぬ影響を及ぼす見込みだ。

ホン・テソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/744279.html 韓国語原文入力:2016-05-17 21:00
訳J.S(1284字)

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