今年末で任期が終わる潘基文(パンギムン)国連事務総長(72)が今月末に韓国を訪れると、国連が発表した。次期大統領選候補の人気度調査で高い支持率を獲得している彼は、今年に入って金鍾泌(キムジョンピル)元首相の誕生日にのお祝いの手紙を送るなど、微妙な政治的な動きを見せており、訪問日程に政界の注目が集まっている。
国連のステファン・ドゥジャリク事務総長報道官12日(現地時間)、潘事務総長が25日から6日間の日程で韓国と日本を訪問すると発表した。潘事務総長は25日、済州(ジェジュ)国際コンベンションセンターで開かれる「平和と繁栄のための済州フォーラム」で基調講演を行ってから、翌日には三重県伊勢志摩で開かれる主要7カ国(G7)首脳会議に出席する。 27日には再び韓国に戻り、30日に慶州(キョンジュ)で開幕する「国連広報局(DPI)非政府組織(NGO)コンファレンス」に出席した後、すぐに米国ニューヨークに帰る予定だ。韓国に滞在する27〜29日に潘総長は、公式日程なしで家族と時間を過ごす予定であることが分かった。彼は昨年5月、世界教育フォーラムに出席するために韓国を訪れた。
忠清北道陰城(ウムソン)出身の潘総長は、これまでの大統領選挙への出馬について、肯定も否定もしない態度を取ってきた。しかし、任期が残り1年を切った今年1月、忠清地域の「盟主」の金鍾泌元首相の卒寿の祝いに「首相が大韓民国の安寧と発展のために生涯残した足跡は、末永く後世に語り継がれるものと存じます。後日伺ってご挨拶申し上げます」という異例の手紙を送るなど、政治的な動きとも捉えられる行動を示している。
「待望論」が急激に高まった忠清地域と、総選挙での惨敗以降、有力な次期大統領候補がみつからない与党を中心に、「潘基文総長退任後」への関心も高まっている。大統領選挙に挑戦する意向を明らかにしたセヌリ党のチョン・ウテク議員(忠清北道清州上党)は、交通放送のラジオ番組で「潘総長の大統領選挙の兆戦は、個人的には半々ではないかと思う。わが党としては『潘基文カード』に期待を寄せている」と語った。潘事務総長は、済州フォーラムで黄教安(ファンギョアン)首相に会う予定だ。
韓国語原文入力:2016-05-13 19:36