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トランプ氏、在韓米軍の駐留経費は韓国が全額負担すべき

登録:2016-05-05 23:39 修正:2016-05-06 07:50
米国共和党大統領選挙に出馬したドナルド・トランプ氏が3日、インディアナ州の予備選挙で勝利を決めた後にニューヨークに戻り支持者たちを前に演説している=ニューヨーク/AP連合ニュース

 米国共和党の大統領候補に確定した「不動産王」のドナルド・トランプ氏が、韓国を含む同盟国が米軍の駐留経費を全額負担しなければならないとして、これを受け入れない場合、米軍の撤退も考慮していることを明らかにした。米軍の駐屯国に対し、トランプ氏が公開的に「100%の費用負担」を主張したのは今回が初めてのことで、「トランプ大統領」が現実になれば、韓国も米軍の駐留に伴う相当の対価を支払わされるものと予想される。

 トランプ氏は4日(現地時間)午後、米国のCNN放送の「ザ・シチュエーション・ルーム」に出演し、「ヴィンセント・ブルックス在韓米軍司令官指名者が最近、上院の承認聴聞会で、韓国は在韓米軍の人的コストの50%ほどを負担していると証言したが、どう思うか」という司会のウルフ・ブリッツァー氏の質問に対して、「100%負担はなぜいけないのか」と問い返した。ブリッツァー氏が、韓国をはじめ、日本やドイツなど、米軍が駐留している国がすべての費用を負担しなければならないという趣旨なのかと改めて質問すると、トランプ氏は「当たり前だ。彼らが全額を負担すべきだ」と強調した。彼はまた「なぜ、私たちがその費用を払うのか?私たちは、彼らを守ってあげている」として、同盟国が、米国が提供する安全保障に「ただ乗り」しているという既存の見解を繰り返した。

 トランプ氏は、同盟国が分担金交渉に応じない場合、米軍の撤退もあり得ることを再び強調した。彼は「彼らが私たち(米国)を適切に待遇しなければ、私たちはこれ以上全世界の軍隊と警察の役割を果たすことができない」とした上で、「彼らが(分担金交渉に)応じないなら、交渉の場を出る準備をしなければならない」と述べた。さらに「彼らが私たちを適切に待遇しなければ、私たちをきちんと尊重しなければ、答えは簡単である。彼ら(韓国)が『狂人』がいる北朝鮮から自らを守らなければならないということ」だと主張した。 「韓国の自力防衛」とは、在韓米軍の撤収を意味する。

 これと関連し、韓国外交部当局者は5日、「外国の大統領選挙の過程で出た特定の候補者の発言内容について、政府として具体的に言及することは適切ではない」として、直接的な反応を控えた。しかし、この当局者は「韓米同盟は、過去60年以上変わらず、朝鮮半島はもちろん北東アジアでの平和と安定を維持するために主軸としての役割を果たしてきた」としながら、「特に政府、議会を含む米国でも、韓米連合防衛力を維持・強化し、在韓米軍の安定的駐留条件の提供に関する私たちの役割と貢献を十分に評価している」と指摘し、トランプの発言に対する間接的な反論を示した。

 一方、米共和党の大統領予備選挙で、ジョン・ケーシク・オハイオ州知事も4日に予備選挙からの撤退を公式宣言したことで、トランプ氏が共和党の大統領候補に確定した。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員、イ・ジェフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力::2016-05-05 19:19

https://www.hani.co.kr/arti/international/america/742663.html 訳H.J

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