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大学卒業後に就職に役立つ短大に「Uターン入学」、韓国で25%増加

登録:2015-09-10 22:16 修正:2015-09-11 18:16
4年制大学卒業者が進学した短大の人気学科。短大に進学した4年制大学卒業者の専門系列の現況//ハンギョレ新聞社

 京畿道のある病院で理学療法士として働くカン氏(32)は、古手の新入社員だ。短大を卒業して、昨年から病院で働き始めた。しかし、病院がカン氏の初めての職場ではない。 2007年に経営学科を卒業してから、「バッタのようにあちこちの職場へとジャンプしていた」とカン氏は話す。3年間、小さな会社を転々としながら、契約社員としての事務だけを任されていた。「身も心も疲れ果てているのに、お金もキャリアも増えないのが辛く、仕事を辞めてもう一度最初からやり直すことにしました」。4年制大学を卒業したカン氏が3年制短大の物理療法科に再入学した理由だ。

 カン氏のように4年制大学を卒業してから、短大に入学して進路を見直す「Uターン入学」が、最近4年間、毎年増えている。国会教育文化体育観光委員会所属のユ・ギホン新政治民主連合議員が10日公開した資料によると、2012年1102人だったUターン入学生が2015年には1379人で、25%も増加した。最近4年間で4年制大学を卒業してから、短大に再入学して実際通っている学生は5017人だ。

 彼らの多くは看護学科に集まっている。 過去4年間、Uターン入学生の36%に達する1809人が看護学科への再入学を選んだ。幼児教育科(343人)、物理療法科(302人)がその後に続いた。トレンドによって専門の浮き沈みも現れている。 2013年までにUターン入学生の志願が集中した5つの学科のうちの一つだった社会福祉科は、2014年から上位から外れてしまった。代わりに、石油化学など多様な分野への就職が可能で、就職率が90%前後である生命環境化学工業学科や社会的経済のブームで関心が高まった協同組合経営科がUターン入学生たちの人気を集めた。

 就職の可能性が高い学科に学生たちが集まっているのは、Uターン入学の理由が就職難にあることを裏付けている。2012年に68.4%だった短大の就職率が2014年には61.0%に下落したのに比べて、4年制大学の就職率は63.1%から52.6%に低下した。

 ユ議員は、Uターン入学による社会的費用が3857億ウォン(約392億8000万円)に達すると推算した。短大に再入学した学生5017人が4年制大学で負担した費用が2288億ウォン(約233億3000万円)と推算される上に、短大での授業料などで1569億ウォン(約159億8000万円)を追加で負担することになるからだ。続いてユ議員は「就職難の中で4年制大学卒業生の短大へのUターンが増加し、莫大な社会的コストが発生しているだけに、政府は若者の就職難解決のためにもっと根本的な対策を講じるべきだ」と指摘した。

オム・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-09-10 19:51

https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/708344.html  訳H.J

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